2024.04.05
20240405
我が家のお手洗いは割と機能的にできていて、お掃除道具のほか、たとえば、「そろそろ買っておかないとな」と思って買ったトイレットペーパーが「あ、まだこんなにあった!」という場合にもスッキリと収納することができるくらいには余裕があります。
先日、そんなトイレの収納スペースを整理しようとのぞいていたら、奥の方にムーニーのおしりふき(トイレに流せるタイプ)が2つありました。新品。新品ですけれど、我が家におしりふきが必要な赤ちゃんはいませんので、この春に中2になる息子が使っていた時のもの。おそらくはこの家に引っ越してくる前のもので、つまりは10年以上前のものです。新品だし、トイレに流せるし、お掃除のときにでも使おうと前のお家から持ってきたのだと思います。
そんな新品のおしりふきは見た目こそ新品でしたが、封を開けてみると中身のペーパーにウェット感はまったくなくなっていて、すっかりパキパキに乾燥をしてしまっていました。10年以上も経っているので、当然といえば当然です。そんなパキパキのシートの使用用途をすこしだけ頭の中で巡らせてみましたが、どこに使えばよいのか用途がさっぱり見つかりません。ですから、もったいない話ですけれど、廃棄するしか仕方がないなあと思ったのですが、なんとなく潔くゴミ箱に捨てることはできず、まだなんとなく家の中にあります。
息子の赤ちゃん時代を感じるものはたくさん残してありますので、おしりふきを残しておく必要はまったくないのですけれど、まぁ、なんとなく。これが親心というものなのか、ただの貧乏性なのか。
まさに今、入学式や入園式シーズンの真っ只中。世のお母さんやお父さんは我が子の成長がうれしい一方で、さみしい気持ちもやっぱりあって、けれどもそれは堂々と認めてよい気持ちなのかどうかがわからないから心のはじっこのほうにこっそり置いておくわけですけれど、すっかり大きくなった我が子の晴れ姿を見ていたらうっかりポロリと涙がこぼれてしまうのは、やっぱりそういうことなのだなあと去年の今頃、息子の入学式で思っていました。
そして、そんな息子が卒園式を迎える年にはじまった私たちアトリエナルセのフォーマル。10回目となるシーズンが、6日の土曜日からはじまります。今では入学式や卒業式に限らず、いわゆる冠婚葬祭の場、もしくはビジネスシーンでも着ていただくことができる洋服になりましたが、きょうもどこかのまちで行われているハレの場で、私たちの洋服を着てくださっている方がいるかもしれない、と想像できることは、とてもしあわせなことだなぁと思うのであります。
ご入学、ご入園、おめでとうございます🌸。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です