2024.03.21
20240321
中一の息子がロックキッズの道をまっしぐらに走っておられます。
幼少期から『たま』が好きで、『井上陽水』が好きで、『マキシマム ザ ホルモン』が好きで、『くるり』が好き、という、親の影響をそれなりに受けているとはいえ「こやつ、なかなかのセンス」と密かに思っておりましたが、ここのところはどうやら独自のルートで情報をかき集めている様子。
私はさほど通っていない『銀杏BOYZ』にはじまり、そのほかにも『andymori』や『ゆらゆら帝国』、ここ数日は『レッチリ』やら『Radiohead』やら『oasis』なんかが部屋から聴こえてくるなと思っていたら、『はっぴいえんど』に『キングクリムゾン』までが聴こえてきて「急ピッチで広げるてな、おい」と驚いていたところ、本日は「あのさ、“犬” とか “じゃがたら” ってバンド知ってる?」と息子に聞かれました。
おそらく今は “日本ロック史名盤100” 的なものから情報を仕入れているのでしょうが、なにわともあれ、すばらしい傾向、音楽好きの私としては「わーい。話の合う奴ができたー!」と、うれしい兆候でございます。
しかも、「いやぁ、最近は風呂の中で自分がバンドを結成したらって想像するのが一番ウキウキするわ」とのこと。ほぉー。
ただ、一方であんまり父親が介入しすぎるのはよろしくないとも思われますので、「これもいいぜ」「あれもいいぜ」という気持ちはグッと抑えて、しばらくは聞かれたことにだけ答えつつ、あとはしずかにほくそ笑んでいようと思います。
世間でよく言われる「今の子はお小遣いを貯めて CD を買う感動(と、ときには失敗)を知らなくてかわいそう」的な気持ちや思いは私の中にもあるのですけれど、サブスクやら YouTube やら、私の時代では考えられないほど聴き放題、ディグり放題な現代は、それはそれで羨ましいなとも思ったりしますし、息子世代の子たちは、そんな飽食の時代ならぬ、飽音の時代におけるデメリットもすでに感じているようで、「代表曲だけを聴いてもダメだ。アルバムで聴かないと」というようなことも自然とやっているようです。ほぉー。
きっと、私なんかが知らない、まだ若くて、めちゃカッコいいバンドの子たちって、いっぱいいるんだろうなあ、とふと思いました。息子が歴史をディグっているなら、私は今と未来をディグってみようかしら、なんて思う今日この頃でございます。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です