2024.01.31
20240131
現在、病気療養中の中学一年生の息子。そんな息子はこと勉強に関しては、塾も行っていないし、いわゆるガリ勉タイプでもございません。それなのに、こういう病気で学校を休んでいるときに「学級閉鎖かー。それなら授業に遅れなくて済むわ」といったようなことをふと言っちゃったりなんかしており、なんとなくではありますが、この先の高校受験や、果ては大学受験という現実の壁が自分にもいつか立ち塞がるのだということを本人の中でもほんの少しずつ意識しはじめているのだなぁ、という様子が見て取れます。
ところで。話はすこし逸れて、私がここのところ気になって追いかけてしまうのが『ダウ90000(九萬)』というグループ。みなさん、ご存知でしょうか、ダウ90000。男女それぞれ4名ずつの総勢8名からなるコントユニット。そのコントの内容は私が知る限りインテリジェンス系のウェルメイドでスマート、オシャレな笑いのものが多く、「でもこれって演劇なんじゃね?」「なにをもってお笑いなのか!?」というよくあるテーマの議論が展開されてしまいそうな内容なのですが、あくまでも彼ら彼女らは “お笑い” という舞台に身を置いているところがミソ。
一方、たとえばみなさんご存知三谷幸喜や宮藤官九郎などは演劇出身ですが、彼らが手掛ける舞台は笑えるもの、コメディーが多い、というかほとんど。実際にダウ9000と三谷演劇、宮藤演出で生み出される作品の笑いの総量はさほど変わらない気がしますし、ことほどさようにジャンルによってはそもそも演劇とお笑い(特にコント)の境界線は曖昧といえば曖昧。ですが、やっぱり三谷幸喜や宮藤官九郎は “演劇” の人たちであり、おそらく世間のイメージも “演劇出身の人たち” です。たぶん。
そんな “笑い(コント)と演劇” についての違いはこれまでにも多く語られてきたことでしょうし、その世界に属している人たちであれば「あいつらとは違うのだ」という、ある意味でのライバル視もしてきたはずだと思います。で、そんな折。ここにきて件の『ダウ90000』に対して、そんなお笑い界に属している生粋の芸人たちがこぞって評価しはじめている感じがするのです。「この現象ってなんだろう?」。そんなところが『ダウ90000』がどうにも気になっている今日この頃、という理由でございますが。
はい。長くなってまいりましたが、別にそんな話を書きたかったわけではございません。冒頭の息子の話。ダウ9000。三谷幸喜。宮藤官九郎。ここを繋ぐ、私が高校一年生のときに進路希望で出した大学の話を書こうと思ったのです。
は? いえね、別に大しておもしろくもない話ではあるのですけれど、高校一年生だった当時の私が学校に提出した進路第一希望の大学は『日本大学芸術学部演劇学科』でございました。で、この日大芸術学部は、件のダウ9000。三谷幸喜。宮藤官九郎。彼ら彼女らの出身校でもあります。あとは、私が大好きな爆笑問題もそうですね。いや、なんとなく息子を見ていたら「そういえば、おれ、日大に行きたかったんだよなぁ」ということをふと思い出し、そうしたら「あ、ダウ90000もそうか」となりまして。結局は私が通っていた高校が中途半端な進学校だったため、当時の担任に「いやいや、お前、芸術学部って。お前になんかできんの?」と半ば呆れて言われてしまったことをそのまま間に受けてしまった私は「そういうもんか」と素直に聞き入れてしまったわけですけれど、あのまま先生の言うことなど無視していたらどうなってたんだろうなーとぼんやり思った次第です。
なんだか取り留めのない話になってしまいましたが、たまにまこういうのも。いや、最近こういうのばっかか。そうでもないか。まぁ、いっか。まいっか、言っとけ、まいっか。まいっか。(※注:私が進路希望を提出していた頃に流行っていた『MAICCA(まいっか)EAST END×YURI』より歌詞を一部抜粋)
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です