2024.01.24
20240124
豪雪エリアにお住まいのみなさんには、なんと言いますか、ただ無邪気にはしゃいでしまって本当に申し訳ないやら、お恥ずかしいやら、なのですけれども。わたしたちのまちに、「このまま降ったら積もるだろうな」というくらいの、髪についた雪がしばらく溶けないくらいの、今シーズン初のちょっと立派な雪が舞いまして。
私、その頃は先週処方してもらったアレルギーの薬が全然効かないということで、改めてもうすこし強めの薬を処方してもらった帰り道。「今度はちゃんと効けばいいな。でも、嗚呼。この薬が効いたら効いたで、10年、20年、飲み続けることになるのだよなぁ」というちょっとセンチメンタルなオーラをまといながら横断歩道で信号が変わるのを待っていたとき、ふわふわふわっと雪が舞ったのでありました。
見上げた空には雪雲の曇天にすこし青空も混じっていて「大して降りはしないだろうな」と思いながらも、冒頭で申し上げました通り、今シーズン初と言っていい、なんといってもここいらではめずらしい雪。そのままボーッと空を眺めながら、時折、目の中に飛び込んできた雪を(冷てっ)とウインクするように目を瞑る私。
なんというのでしょう。さあ、『Tomorrow never knows』をかけてくれ。俺は今、『若者のすべて』のキムタク気分なんでぇよろしく。横断歩道の向こう側にいるみなさん、そんな私をとくとご覧あれ。
・・・といったふうに。雪が降るとドラマチックな、ロマンチックな、センチメンタルな、エゴイスティックな、ナルシスティックな、ともかくとってもよい気分になれるのであります。クッと気温が下がって、それまで巻いていた長いマフラーを歩きながらもう一度巻き直す、巻きを多めにする学生たちの様子もサイコーでございました。嗚呼、雪。すばらしい、雪。
繰り返しにはなりますが、豪雪エリアにお住まいのみなさんには「てめーこのやろー。雪をなめんじゃあねえぞ」と怒られそうな気もしますが、そういうエリアにお住まいの方も、きっと雪は好きだと思うのですよねぇ。最近はニュース、特に天気予報なんかを見ているとなんだか雪が悪者みたいになっている気がしないでもないですが、雪って、やっぱり冬の象徴だし、日本の雪は本当にきれいだと思いますし、雪国で住まわれていることはきっと誇りじゃないかとも思うんですけど、どうなんでしょう。
ともあれ。成瀬文子さんの実家がある長野など、毎シーズン1回くらいは「おぉ!」っと思う雪景色を見ますが、今シーズンはまだ見ておりません。ぜひとも、見たいなあ、と思ったきれいな、つめたい夕暮れでございました。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です