2023.12.19
20231219
定形郵便やハガキが来秋に値上がりするよ、というニュース。定形郵便は30年ぶりなんだとか。
この時期のハガキといえば、なんといっても年賀状。我が家では結婚してからこれまで毎年、プライベートはもちろん、会社からも年賀状を出しておりました。そして、あれは結婚してから3年後くらいになるのかしら。今では atelier naruse でもお世話になっている伊東俊介さんの「いとう写真館」で撮ってもらった写真を、まだ息子が生まれる前から年賀状用にレイアウトして毎年毎年新年の挨拶をさせてもらっていたわけです。
もっともっと年月を遡ってみてみれば、私の小学生時代、中学生時代、高校生時代(は書かなかったかな?)にも、年賀状づくりは「あーめんどくせー」とかなんとか言いながらも、これは “年末感” を感じるためのたいせつな恒例行事なのだと感じていましたし、年末ギリギリになってようやく書き上げた年賀状をポストにトスンっと投函して「あぁ、正月がくるなぁ」と白い息を吐きながら思った感じもよく覚えています。なにより、年が明けてから「届いてるかなー」とポストを見に行くのは本当に楽しみでしたし、お年玉付き年賀状の当選を15日に新聞で確かめるのも本当にドキドキしたもんであります。
それから、お金のない大学生時代、社会へ出てから結婚するまでの期間は年賀状をお休みして、また年賀状を書きはじめた時には「おー、すっかり大人になったもんだぜ」と感慨深く思いましたねぇ。しみじみ。
・・・と。そんなことを書いておりますと「やっぱ、やめるのを、やめようかしら」なんて思いますが、今年からはこれまでにお届けしていた方にも特に予告をせぬまま、我が家での年賀状は一旦おやすみ、とすることに決めました。いや、決めた、というよりも「今年からやめとくか、ま、なんとなく」という感じで、ここ数年でフェードアウト気味にずっと小さくなり続けていた火がついにフッと消えた、という感覚です。それはおそらく時代の趨勢、というやつで、我が家と同じく今年から書かない、という方も多いような気がします。いや、むしろ、我が家はまだ長く続けていたほうかもしれません。
そんな折の値上がりニュース。これまで郵便局という組織が歩んできた道のりを振り返ってみれば色々と思うところはありますが、かつて atelier naruse の発送でもとてもお世話になっていた郵便局。そこで働いているみなさんの顔を思い出したり、“年賀状” というまごうことなき素晴らしい恒例行事と、そんな年賀状がもたらしてくれたあれやこれやの思い出を考えると、「ごめんね。。。」と高橋真梨子な気分になります。
まぁ、自分で決めたことで懐古主義的なロマンチシズムに浸るのもどうかと思いますが、すっかり大人になってからすこしずつ、すこしずつ、いつもの1日になっていっている気がする “一月一日” という日付に、センチメンタル・ジャーニーな、卓はもう45だから~。
とかなんとか。きょうも「よいお年を」と言った後にちょっと泣きそうになったばかりなのですけれど。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です