2023.10.20
20231020
夕方、窓際に置いておいたメモ帳が日に当たってあたたかくなっていた。
みなさんは、そんな情景を思い浮かべ、また、そのメモ帳を実際に手に取ってみたことを想像して、どんな気持ちになりますでしょうか。
チック🕰️。タック⌚️。チック🕺。タック💃。
はい。もったいぶってしまいました。別にこれといった答えはございません。あえていうなら、我が家の息子、中学1年生、12歳は、実際に起こったその状況に際し、こう思ったのだそうです。
「なんでメモ帳があったかいんじゃコラー!!」
当の本人もどうしてそんなことを思って、どうしてそんなことでイライラするのかはわからない。本人曰く。「あかん。どうやら、本格的に思春期とやらに突入してしまったらしい」だそうです。
いえね。エピソードとしてはユニークなので冗談っぽい内容に聞こえますが、自分でコントロールできない心の動きには身に覚えがありますし、それがなかなかにしんどかったことも色々と思い出します。別に思春期でなくとも、なんなら大人になった今でも近しいメンタル状況になることはありますが、そういったときの身の処し方を大人は “なんとなく” 知っているだけ。
これから息子はそうした理不尽なイライラと戦うことが多くなるのだろうし、ときには私たち親もそんな息子を見てオロオロすることもあるのかしらと思います。私が甲本ヒロトなら「そういうときはのう、ロックを聴きゃあええんじゃ」と言いますが、まぁ、私はとりあえず君のサンドバッグくらいにはなれるよう準備しときます。ついでに、きみの青春を通して私の青春を追体験させていただきとうございます。
息子がまだ保育園に通っていたころ。お迎えは主に私の担当で、夕暮れの園庭で遊ぶ息子をしばらく黙って眺めて、息子がこちらに気がつくと私はしゃがんで両手を広げ、満面の笑みで腕の中に飛び込んでくる息子をギュゥゥゥっと迎え入れるのがお決まりでした。なんかふと、そういうことを思い出しました。そうか。大きくなったんだのう。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です