2023.07.14
20230714
本日、2023年7月14日。みなさん、当然、何の日かはご存知だと思います。ん? あ、違います。え? あ、それも違います。水谷豊の誕生日? あ、それはおめでとうございます。え? なんですか? はーい。SO! そうでございます。
改めまして、本日。2023年7月14日は、スタジオジブリ・宮崎駿最新作『君たちはどう生きるか』の公開初日でございます。わーい🎊。わーい🎉。
はい。きっと「え? あ、そうなんだ」となる方も多いだろう今回の最新作。それもそのはず。公開日が広く認知されていないだろう一方で、まったく事前の告知、宣伝がされないことは広く周知されていることでしょう。
これまで最新作が公開されるたびに行われてきた大量のメディア露出、さまざまな企業とのコラボ、はたまた予告映像、キャッチコピー、主題歌、ありとあらゆるプロモーション活動を行い、作品そのものと並んでその宣伝方法も話題にしてきたスタジオジブリが、「いやあ、だってさ、宣伝っていうのは観る人のたのしみを奪うことでしょwww?」と、いったい誰がどの口で何を言うんだという鈴木敏夫プロデューサーの手によって、今回は「事前告知を一切行わない」というまさに前代未聞であり最新の宣伝手法、そしておそらくは今後誰も真似をすることができないだろう宣伝手法を今現在もまさに絶賛展開中です。
実際に。公開されているのはポスター1枚のみ。監督は宮崎駿。プロデューサーは鈴木敏夫。作画監督は本田雄。美術監督は武重洋二。その他、匂わせ程度に、おそらく主演声優はあの人。劇中音楽は久石譲だけど、主題歌もあって、その曲を担うのは、たぶんあの人かあの人。もしくは、オープニング曲があの人で、エンディング曲はあの人。といったような情報はふんわりと分かってはいるものの、公開されるまでは、それが本当かどうかもわかりません。
はたまた。パンフレットも公開からしばらくたった後日の発売。前売り券でさえ、先週映画館へ行った際にスタッフさんに尋ねると「いやあ、まったく情報が入ってなくて」という徹底ぶりです。
が! そのお知らせは突然にやってきました。7月13日 0:00。私のスマートフォンに入っているTOHO CINEMASから「『君たちはどう生きるか』の前売り券を今から販売いたします」というお知らせが届いたのです。私、2日連続の撮影が終わった夜で正直ヘロヘロでベロベロでございましたが、バッキバキに目が冴えました。
はい。というわけで。「事前プロモーションを一切行わない。この情報過多な現代において、そのこと自体がエンターテインメントになるのではないか」。そんな鈴木敏夫の仕掛けた罠を最大限に楽しめるのは、公開初日の最初の上映回であることは間違いありません。
上映日「7月14日」。時間「9:15~11:35」。劇場「TOHOシネマズ西宮OS」。座席は見ずらいことは分かっているけど一番前のど真ん中「A-17」。作品「君たちはどう生きるか」。
私、その歴史的瞬間(になるかもしれない)に成瀬文子さんと参戦してまいります🫡。
もちろん。その瞬間に立ち会った後、この私が発信することができるあらゆる場において一切の感想を書かない、はたまたスタッフを含む家族、友人、知人にも、一切の感想を話さないことをお約束いたします。
惜しむらくは、“はやお” の名をいただいた息子が学校のため、その瞬間、その時間を一緒に過ごすことができないこと。息子は「学校なんか休めばいーやん!!」と訴え、私も「ん? それもアリか?」と頭をよぎったものの、それはさすがにテンション上がりすぎだろ、という自制心が働きましたので、近日中に一緒に観に行くことを約束し、許しを得ました。
ともあれ。私、これまで宮崎駿、高畑勲の作品観賞1回目は、興奮と謎の緊張のためなのでしょう。オープニング映像が流れたと同時に “脳みそ爆発する病” ですので、できるだけ冷静に、平静に臨みたいと思います。念の為、普段は持ち歩かないハンカチと、コンタクトレンズがどうにかなった時のためのメガネは忘れずに持参しようと思います。
しかし。鈴木敏夫、やっぱりやるなあ。たしかに私、今、サイコーにたのしいっす。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です