2023.06.05
20230605
私たち家族が住む兵庫県宝塚市。その隣町の西宮市。家から車で30分ほど行った広大な空き地に、ヤァヤァヤァ! サーカス団がやってくる! そんな話を聞きつけ、日曜日、家族3人でサーカスを観に行ってまいりました。
夕暮れに近所の人たちが自転車に乗って集まってくる感じ。各地を旅しているのだろうテントのすこし色褪せた感じ。ザラザラとした音質のBGM。ポップコーンの箱に書かれたイラスト。海外製のおもちゃ。メイン会場への短い道中を暗く照らす裸電球。太っちょとチビのクラウン。テントの周りに並べられたコンテナハウス。
この人たちは今朝もサーカスをするために起きて、今夜もあすのサーカスに備えて眠る。すべての公演期間が終わり、サーカス団が次のまちへと旅立って行く7月には、ただの空き地に戻ったその場所を見て「なんだか夢を見ているみたいだった」と、きっと、ちょっとだけ寂しくなるのでしょう。
そういった感じ、すべてが、まごうことなき “サーカス” でございました。
あっという間だった約2時間の公演中、「そんなことすんのやめとき!」「そこからはよ降りー(注:その場所から早く降りなさい、の意)!」。私は彼らや彼女らの親御さんではございませんが、心の中で何度そんなふうに叫んだかわかりません。目の前で繰り広げられるパフォーマンスはとても同じ人間がやっているとは思えず、リアリティーはないのに高所恐怖症の私の身体は自然にこわばっていて、ひさしぶりに喘息が出ました。ほんとうに素晴らしかったです。
私、出演している方、全員に恋をしました。ポッ。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です