そんなの見なきゃいいじゃん。ということなのですけれど、「こんな上司は嫌だ。女性タレントBEST10」みたいな記事をみまして。そのなかでアンミカが4位にランクインしてまして。そのことが個人的にはとっても意外でして。「あれ、大人気なんじゃないの？」と。どうしてなんだろう、と。

　あれはもう15年以上も前のこと。アンミカが今のように全国ネットのテレビに出る前のこと。私がまだ編集・ライター業を生業にしていた頃のことでありますが、一度だけ、アンミカさんにインタビューさせてもらったことがあるのです。

　ありがたいことにインタビューアーとして、いわゆる芸能人、著名人の方には何人かお会いしたことがあるのですが、そのなかでもアンミカさんは印象に残っている方の一人であります。

　インタビューをしていると、こちらの質問に対しての返答で「この人は頭がいいなー」と生意気にも感じることが時折あったのですが、アンミカさんもそうでした。インタビュー内容は『歯』をテーマに語るという大変ニッチな話題で、こちらからの質問も非常にニッチなところまで及んだように記憶しているのですが、その質問意図を汲み取るスピードはもちろん、その回答が本当に見事でした。分かりやすいし、なるほど、となる。なにより、まだ20代だったインタビュアーとしては頼りないことこの上なかったはずの私にもとても真摯な態度で接してくださり、「あー、この人、ほんまにええ人やなー」というイメージも強く残っています。

　私、ここのところバラエティ番組など、テレビ全般をあまり見なくなってしまいましたが、それでも現在のアンミカフィーバーは知っているし、実際にバラエティ番組に出演をして無双している姿も知っています。頭のいい方だとは思っていましたが、「これほどまでとは！」と最近のご活躍を拝見していた次第。ですので、冒頭にも書きましたような悪いイメージというのを持たれているのがとっても意外だったのです。

　そうそう。この手の話を友人・知人とする際に、私がよく話題にする方、つまりは、とってもスマートだった方がアンミカさん以外にもう一人いらっしゃいまして、それは、南海キャンディーズの山ちゃん。山ちゃんとは、M-1グランプリでブレイクする1ヶ月ほど前にインタビュー取材をさせてもらったのですが、アンミカさん同様に質問意図を汲み取るセンスの良さとそれに対する返答のスピードとキレ、相方であるシズちゃんのフォローも含め、それまでに会った数多くの芸人さんのなかでも一線を画する凄みがありました。

　あ、「俺ってばさ、人を見る目があるんだぜ」ということでは決してなく、こうした突出した才能は私なんかでもすぐに分かるし、やっぱり世の中に出てくるものなんだなぁ、と改めて思った次第です。

　ちなみに「アンミカが上司だったらめっちゃええやん」と私は思います。白は200色あんねん。黒は300色あんねん。

◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です