フォーマルのハナシ。(2020年改訂ver.)text/成瀬文子 | atelier naruse

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ある日のハナシのシ

2020.07.03

フォーマルのハナシ。(2020年改訂ver.)text/成瀬文子

こんにちは、デザイナーの成瀬です。

今年もはじまりました、2021年度のフォーマルライン先行受注販売。

息子が通う保育園の卒園式、小学校の入学式にむけて、フォーマル服をつくるぞ!
そんな、とても個人的な思いからはじまったこの企画も今シーズンで5年目となります。
5年間、かわらないデザインのワンピースとジャケット。

ただ、サイズは毎年少しずつ増えていき、今年はジャケットに42サイズが加わります。

息子は現在、小学4年生。まだまだ先に思えた小学校の卒業式、
中学校の入学式もそう遠くない未来になってきました。
当時30代中盤だったわたし自身も40代。
サイズもこれまで38サイズを着ていましたが、
いまでは40サイズのほうがしっくりと似合うようになってきました。(笑)

また、今年はブラックフォーマルを着る機会もありました。
自分でいうのはおかしいですけど、ああこのフォーマルは、いいな。と思いました。
いつもの自分のままいれる服だな。と思いました。
大切な日にこそ、気持ちを落ち着かせてくれるような、
普段の自分がそっと、ささえてくれているような服だなと改めて思っています。

いつもはクローゼットの奥にあるけれど、
いざというときにたよりがいのあるフォーマル服であったらいいな。と思います。

2020年7月3日に追記 atelier naruse デザイナー 成瀬文子

↓※ここからの記事は2018年の記事に追記・改訂をした2020年ver.となります。
ブラックフォーマルをはじめてつくったシーズンの記事ですね。
サイズについてもあれこれと書いていますので、
どれにしようかな。と悩まれているみなさんの参考になりましたら幸いです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

※フォマールラインをつくることになった2016年当時のくわしい経緯は、
過去の読書室  /「ある日のハナシのシ」に掲載されています

息子は今年の4月で小学校2年生になりました。
毎日元気に登校し、機嫌よく帰ってくる日もあれば、
友達と喧嘩してなきべそで帰ってくることもあったり。
なんだかまいにち、いろいろとあるようです。

フォーマルラインのイメージ写真は、
私たちがプライベートでも10年来お世話になっている
いとう写真館」のカメラマン・伊東俊介さんにお願いしました。

2年生になった息子にも撮影に協力してもらって、
すこし小さくなったスーツを着て1年生の役になってもらいました。
家族3人で正装をして、丹波篠山の桜が満開の日に撮影をしました。

伊東さんが撮ってくださった写真は、自分たちでいうのもおこがましい気がしますが、
まるで映画のワンシーンのようでした。
桜が舞っていて、春の季節のうれしさとさみしさとが入り混じったようなシーン。

子育て中のわたしたちは、なんだかちょっとさみしくて、切ない気持ちになるのですね。
こどもが成長していくのは、とても嬉しくてよろこばしいことなんだけど、
こどもの成長は、ちいさかった「君」とのお別れの連続でもあるんですよね。
なんだかそんなことを、感じてしまうような写真を撮っていただきました。

そして、今回はじめてつくったブラックフォーマルのイメージカットも、伊東さん。
モデルを担当してくれたのは、こちらは15年来の友人でもある、かなえちゃん。

かなえちゃんは前回のシーズンからモデルさんとして初登場してもらいましたが、
親しみやすい人柄がにじみでているのか、あたらしい髪のみじかいモデルさん、いいね!
という声も多数いただきました。

そんなこんなでフォーマルラインにあらたに加わった「BLACK FORMAL」。
「ブラックフォーマルもつくってほしい」というお声はみなさんからもちらほら。
そして、わたし自身も来年40歳を迎える前に、
そろそろ大人のたしなみとして、揃えておきたいな。と思っていました。

きちんと思いを込めてつくられたもの、そして大切に一生持っていたいもの。
購入するときに背筋がのびる感じ。そんな礼服をつくりたい。と思ったのでした。

華美ではなく、潔いシンプルさの中にさりげなく、
元気づけてくれるようなこまやかなデザインがある服。
Aラインワンピースをつくったときに、
ブラックフォーマルをつくるならこのワンピースがいい! 迷いなく、思いました。


black formal A line one-piece dress / black

さてさて。ここからは各商品ページではすこしわかりにくいかな、
というサイズの微妙な違いを、紹介していこうと思います。

まずはブラックフォーマルも加わったAラインワンピース。
36・38・40の3サイズ展開です。
(※2020年7月現在は、42サイズも加わり4サイズ展開になっています)

まず、上の写真はデザイナーであるわたしが着用したAライン。
Aラインなので、おなかぽっこりさん、
おしりが少し気になるなあ・・・という方にも、すっきりと着ていただけます。

ちなみに、わたしは、身長158㎝。おそらく、標準体型です。
(やや最近まあるくなってきましたが・・・)
着用しているサイズは「38」サイズ。
ブランドやターゲットによっても様々ですが、
atelier naruseではミセスのMサイズや9号といわれるサイズ感です。

ちなみに、わたし(158cm)が「40」サイズを着てみると、こんな感じになります。
38サイズと比べて少しゆったりとしているのがわかるでしょうか。

40サイズは38サイズよりも着丈が3㎝長くなり、肩巾や袖丈も1㎝ずつ大きくなります。
写真では袖がかくれていますが、長すぎる!ということはありません。
たとえば、普段のスタイルに大きめサイズを取り入れている方などは、
38サイズがぴったりでも、「わたしは40サイズ!」という選択肢もあります。
40サイズは少し大人っぽく、落ち着いた印象があるなあ。と思います。

(※2020年7月の“成瀬文子”より/41歳になったわたしは
冒頭にも書いたとおり「40」サイズになってます笑)

こちらは、友人のかなえちゃん。
身長は163㎝で3人目を出産してからスリムな体型に。
彼女にも38サイズと40サイズを着てもらいました。
上の写真は、「38」サイズ。
彼女は長身ですが細身なので38サイズもきれいに着てくれています。
フェミニンで、かっこいいですね。
ただ、本人いわく、着心地としては40サイズのほうが
少しゆとりがあって着やすかった、とのこと。
そして彼女をよく知るわたしたちも、
彼女の雰囲気には40サイズのほうが似合っているなあ。と思いました。

ちなみに、こちら(↑)の写真が「40」サイズを着用したもの。
ウエストのリボンをとっているので、ちょっとわかりづらいかもしれませんが、
肩や袖が少しゆったりとしています。
こうしてウエストのリボンをとると、Aラインは、よりシンプルになりますね。

それからそれから。
残念ながら、今回撮影したもののなかに
「36」サイズを着用した写真はありません・・・ごめんなさい。

「155㎝で普通体型の場合は36サイズ、38サイズ、どちらでしょうか?」
「150㎝で華奢な体型ではないですが、36サイズ?38サイズ?どちら?」

たとえば、こんな質問があったとして。
体型はほんとうに人それぞれですので、言い切ることはできないのですけど、
Aラインワンピースの場合は150〜155㎝で標準体型の方であれば
36サイズでも38サイズでも、どちらでも大丈夫かな。という感じです。

38サイズを着た場合は、ちょうどわたし(158cm)が、
40サイズを着たようなイメージに近くなるかしら、と思います。

こんなふうに、サイズ感を好みで選んでいただきやすいのが
Aラインのワンピース、と言えるかもしれません。

ただ、バストが大きい方は、背が低くても
36サイズだと窮屈に見えてしまうかもしれません。
38サイズのほうがきれいに着ていただけるかな。

一方、150㎝〜155㎝で少し細身の方、
とくに肩巾やバストが華奢なスタイルの方は、
やっぱり36サイズがいいかな、と思います。

あと、すこし手間はかかってしまいますが、
たとえば持っている洋服のなかで好きな一着の丈感などを測ってもらって、
その洋服と今回のフォーマルを比べていただければ
「これだ!」と思えるサイズが決まるかもしれません。

んー、やっぱり、ちょっと、面倒ですけど(笑)。

(※2020年7月の“成瀬文子”より/
2018年当時は「42」サイズはまだ展開されていませんでしたね。
「42」サイズはミセスのLLサイズや13号といわれるサイズ感です)


formal A line one-piece dress / gray

ちなみに、こちらはグレイ。「40」サイズを着ています。
グレイは清楚で、落ち着いた印象ですね。


formal A line one-piece dress / navy

そして、ネイビー。こちらも、「40」サイズ。
写真では「ブラック」と「ネイビー」の色の違いがわかりにくいかもしれませんが、
実際に着たときにはよりしっかりと「ブラック」「ネイビー」です。
ご注文いただく際はご注意くださいね。

それから、それから。

これまでの写真を見てもわかりますが、
Aラインワンピースは、ウエスト紐の使い方でも印象が変わります。

ウエストの紐は、前で結んでも後ろでも。もしくはリボンだけ取り外すこともできます。
後ろで結んだり、りぼんをとったりのスタイルは、少し大人っぽく。
前で結ぶと少し可愛らしさがでる感じがします。
あとは横で結んだり、少しゆるく結んだり、きゅっとウエストで結んだり、
それぞれお好みのスタイルを楽しんでもらえたらな、と思います。

そのほか、Aラインワンピースのデザインの特徴など、くわしく書いたものは
ある日のハナシのシ/フォーマルふたたび(1)」にもありますので、
こちらの記事もよかったら、あわせて読んでみてくださいね。


kurumi button formal one-piece / gray

さて、お次はアトリエナルセのフォーマルウエアの初代デザイン、
フロントに小さなクルミ釦が整然とならぶ、クルミボタンワンピース。
上写真のかなえちゃんは「40」サイズを着用しています。

釦がたくさんついているので、着用するときは時間にゆとりを持って!
というのが、私自身の実感であります。
卒入学式の朝、大慌てで釦をかけまちがえたりすると、
せっかくのデザインが台無しになりますので、どうぞよろしくお願いいたします(笑)。

さて、そんなクルミボタンver.も、今回よりサイズは3サイズ展開。
(※2020年7月現在は、42サイズも加わり4サイズ展開になっています)

こちらのワンピースは、ウエストで切り替えがあるワンピース。
サイズ選びのポイントは、「腰回りのサイズ」が重要になってきます。


kurumi button formal one-piece / navy

上の写真は身長158㎝、標準体型のわたしが「38」サイズを着用しています。
38サイズがいちばんきれいに着ることができると思います。
まさに、ちょうどいい。ジャスト。という感じです。

ちなみに、わたしが「40」サイズを着るとこんな感じです。
丈は少し長くなり、腰回りも大きくなります。
これはこれでいいかな?とも、思いますが、
たとえば腰回りに大きな余裕がある40サイズよりも
腰回りには適度な余裕がある38サイズほうが、
スカートの落ち感などのバランスもきれい。
このデザインの場合は、ジャストサイズのほうがきれいにみえるな。
という感じがします。

(※2020年7月の“成瀬文子”より/今はやっぱり「40」サイズかしら笑)

体型にもよりますが、普段「36」サイズを着ている方が「38」サイズを着たときにも、
上写真のような印象になるかと思いますので、参考になさってください。

ちなみに、こちらは165㎝で長身、細身のまあやちゃん。
まあやちゃんがモデルさんをしてくれたシーズンは
Fサイズ(現「38」サイズ)しかありませんでしたので、
やはりこちらの写真も「38」サイズを着用してくれています。
(なんだか解像度がややアレですね。ごめんね、まあやちゃん笑)

まあやちゃんは38サイズでもきれいに着てくれていますが、
もしもこの撮影のときに40サイズがあれば、
着丈はひざがしっかりと隠れるくらいの40サイズのほうが
もっとステキだったろうな、と思います。

そのほか、身長は155〜158㎝だけど、
バストや腰回り、ヒップがおおきめな方は40サイズ。など、
体型や好みによっても選ぶサイズはもちろんそれぞれですが、
とにもかくにも。クルミボタンワンピースは、
普段着ている洋服のサイズ感を参考にしてもらうのが一番!かと思います。

そうそう。クルミ釦ワンピースは、次に紹介するジャケットとあわせたとき、
上記写真のようにスカートのタック部分がデザインになって、かわいいですよ。

クルミ釦ワンピースのデザインの詳細も、下記に書いていますので、
こちらの記事もぜひ。「ある日のハナシのシ/フォーマルへの思い、つらつらと」。

ちなみに、Aラインワンピースも、クルミ釦ワンピースも使用している生地は、
毛(ウール)100%ですが、「トロピカルウール」という
とても細い番手のウール糸で織られた生地のため、
ドライなタッチで毛羽立ちなども感じず、通年着用することができる素材です。
真夏はさすがに暑く感じるかと思いますが、
真夏以外であれば長く着用していただける素材感になりますので、参考まで。


beaver wool no collar jacket / black

そんなわけで、さいごに紹介するのが、定番デザインのノーカラージャケット。

真冬はもちろんですけれど、卒入学の季節もアウターがないと意外と寒い!
(体育館はとくに寒いっ)

ブラックフォーマルとしても着ていただけるように、
またその他のカラーにもあわせやすい「ブラック」で、つくりました。

とてもシンプルなデザインで、使用している生地は
中肉厚で上質な手触りと光沢感がある、カシミヤ混のウールビーバー素材。
裏地は、背中はコットン地で袖裏のみすべりがよいようにキュプラ素材です。

なぜ、フォーマルなのに中肉厚のウール?と思われるかもしれないですが、
こちらも詳細はフォーマルジャケットをつくったときに書いた
ある日のハナシのシ/フォーマルふたたび(3)」を読んでいただけたらうれしいです。

冬のブラックフォーマルとして、いかにも。というデザインではなく、
シンプルなデザインのジャケットなので、
フォーマルシーンだけではなく、日常使いのアウターとしても、
様々な場面で着ていただけるジャケットになるのではないかな。と、思います。

ちなみに、こちらのジャケットにサイズ展開はなく、サイズは「F」サイズのみ。
どのサイズの方にも着てもらえるようなサイズ感を意識していますが、
すこし気にしていただきたいのはバストと肩巾かな。と思います。

背が低く、肩巾がとくに華奢な方は着丈や袖丈が大きく感じてしまうかもしれません。
逆に背が高く、肩巾やバスト、袖巾がとくに大きい方は
少しきつく感じてしまうかもしれませんので、
普段着られているジャケットのサイズなどとも比べてみてくださいね。

(※2020年7月の“成瀬文子”より/現在は上記の記事にある「F」サイズに該当する「38」サイズ、「40」サイズ、それから2021年度は「42」サイズも加わった「3」サイズで展開します。ちょっとした歴史を感じますね(笑)。たくさんの方によりきれいに着ていただけばうれしいです)

長くなってきました。

さいごのさいごに、ご注文に際しての注意事項をすこし。

先行受注販売分でご注文いただいたフォーマルラインのお洋服、
お届けは、来年の1月下旬〜2月上旬ごろの予定となります。

同じ時期には全国の取扱店さんやOnline storeでも販売予定ですが、
在庫数にも限りがあるほか、シーズン中の再入荷はありませんので、
あらかじめご了承くださいね。

それから、先行受注販売でご注文いただく際は、
フォーマルラインの各商品ページの冒頭にある
【ご注文前に下記の注意事項をよくお読みください】を
よーくご確認いただいたうえで、ご検討いただければ幸いです。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

さてさて。最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございます。

この記事も参考にしていただきつつ、
自分らしい一着がみつかりましたら、うれしいです。

アトリエナルセデザイナー/成瀬文子より

 

 

atelier naruse

成瀬文子

What’s ‘the an’ ?

the an(ジ・アン)は、bokura co.,ltd. | atelier naruse の公式オンラインストアです。

the(定冠詞)と an(不定冠詞)を組み合わせたショップネーム。
an は【atelier naruse = a(atelier)n(naruse)】でもあります。

ご注文いただきました商品は、
わたしたち atelier naruse のスタッフが
ひとつひとつ検品をし、梱包をしてお届けいたします。
到着まで、たのしみにお待ちいただけましたらさいわいです。

atelier naruse スタッフ一同より

◎ atelier naruse のブランド公式サイトは下記アドレスよりご覧ください
https://atelier-naruse.com