2023.09.23
オフィシャルサイト撮影のハナシのシ
ひっこしてきましたよ。ある日のハナシのシ。
オフィシャルオンラインストア「the an(ジ・アン)」の中のコンテンツのひとつとして、あらたにこちらの場所で、「もっと服のハナシ」を含みつつの「ある日のハナシのシ」をスタートすることになりました。
アトリエナルセのあたらしい2つのサイトはもう見ていただけたでしょうか。
atelier naruse のオフィシャルサイトと、オンラインストア「the an(ジ・アン)」。
いままでは、2つの要素を1つのサイトで表現して発表していたのですが、じぶんたちの中で、こういうことをしたいな。と思ったときに、ここだとちょっと制限があるからできないな。と思う、ちいさなことがひとつふたつと増えてきて、それってちょっともったいないなあ。と思ったりなんかして、ブランドのイメージやコンセプトをみせていくアトリエナルセのオフィシャルサイトと、そのできた商品を販売していくお店としてのオンラインストアと、わけることにしたのでした。
2つにサイトをわけたことでおおきく変わったなあと思うのは、撮影現場。
きょうは、atelier naruseのオフィシャルサイトの撮影風景についてかいてみようとおもいますよ。
今回は、友人でもある大阪の池田市にあるieさんの場所をお借りして撮影させてもらいました。
gallery ie Instagram
モデルはRISAさん、ヘアメイクは原康博さん、カメラマンは清水奈緒さん。
コーディネイターは鈴木理恵さん。
【2023aw撮影風景】
じぶんたちの作った服が、どんなふうにみえるのか。というのは、へんな話、撮影するまでほとんどイメージできていないんですよね。
準備段階で、できる限りイメージするのだけど、実際撮影現場にいくと、おお、こうなるのか!とおもうことのほうが多くて、そしてそれが楽しみだったりもするのです。
洋服って、やっぱり着るものだし、アトリエナルセの服は、ふつうの生活になじんでいる服をつくりたいと思っているし、アートな表現をするのはなかなかむずかしいなあ。とおもうんですね。
いままでアトリエナルセを好きでいてくれた人を遠ざけるものになってはいけないし、でも、やっぱり作り手としてはすこしだけアートな要素をいれたい。という欲はあるんです。アートというとちょっと大袈裟ですね。なんというか、クリエイティブな表現をしたい欲ですね。
前回の2023ssの撮影で、ひさしぶりに(15年ぶりくらい?)再会した、カメラマンの清水奈緒さんと東京で撮影させてもらったときに、20代の頃にお世話になった清水さんとだからというのもあるのか、とにかく、クリエイティブなことをしたいのだ!という熱量をもった純粋な20代の頃をなにかを思い出したようなところがあって、とてもドキドキしたのですよね。これって、とても大事だなあ。と思ったところがあって、その後も、なんだかずっといろいろと考えていたんです。
【2023ss撮影風景①】
【2023ss撮影風景②】
とてもいい写真は撮れた。じゃあ、あとはがんばって販売するぞー!となると、実はここからは、またちがうフェーズなんですよね。アトリエナルセは、オフィシャルのオンラインストアもブランド立ち上げからとても大事にしてきているので、よけいにそこは意識しているところなんですが、オンラインストアで服を販売するというのは、ネット上だけど、お店だからイメージだけではなくって、商品の魅力をきちんと伝えるということもとても大事になってきます。
洋服のフロントデザインだけではなくって、横や後や写真にうつりこまない部分にデザインされたデティールがあるので、服をデザインしている側からすると、知ってもらいたい。と思う部分でもあるのですが、そこをぜんぶ説明していると、どんどんアートな雰囲気は削らざるをえなくなってしまうというところが、あるんですよね。
いつもそのせめぎ合いで、どちらの要素も取り入れたい。というのが、なかなかむずかしいのですよね。
今回、ieさんで撮影したい。とおもえたのも、オフィシャルサイトとオンラインストアとわける。という方向性になったからこそ実現したことでした。
今回とことん、クリエイティブに寄っていってもだいじょうぶ。空気感や雰囲気をなによりだいじに撮ってもいい。ということが、逆にアトリエナルセの服のあたらしい魅力をひきだすことができたなあ。とおもっています。
と、なんだか話がそれてきてしまったのだけど、自分たちの中で表現としてわけていたものを、今回は2つにわけてみたというわけですね。
それが正解なのかどうなのかは、まだわからないんですけども、そうしたほうがイメージ撮影も、オンラインストアでお店として機能するときの撮影もどちらも思い切ってやれるなあ。というのがあったんです。
きっと外からみたら、そんなに変わってないのかもしれないのですけども、自分たちの中では、けっこうおおきな変化だったなと思うところだったりします。
【撮影事前打ち合わせで、ieさんに訪れたとき】
話は戻りますけども、今回の2023aw撮影。
毎回、パートナーである早川とつぎはどんな撮影にする。という話はよくするんですが、ieさんでの撮影は、早川案でした。
以前から、秋冬のシーズンイメージの撮影を膨らませていたようで、わたしはその時はまだなにもイメージをしていなくて、撮影に関しては、これまでもなんとなく熱量が高いほうのアイデアをとる。というところがあるんですが、わたしもieさんの場所はいつも行くたびになんだかとても不思議な魅力を感じる場所だったので、早川のアイデアにはいいね!とすぐに乗りました。
ieの植物蒐集部屋は、店主のむくさんの脳内にいるような、もしくはおなかの中にいるようななんだか不思議な感覚になる場所です。
彼女の手をとおってきた植物は、あきらかになにか魔法がかかったみたいな魅力をもちます。
すごくだいじに、愛おしそうに植物をあつめる彼女のもとで存在している植物たち。
今回の撮影は、ieさんの世界観をカメラマンの清水さんのフレームをとおしてどういうふうにみえるのか。というのが、とても楽しみでした。
アトリエナルセらしさと、ieさんとどちらの魅力もでるといいなあ。と思っていました。
現場ではカメラマンの清水さんと早川が中心になってイメージをかためていきました。
撮影していく写真を、今回はスペースの都合上、ipadの画面越しでみてチェックするんですが、みんなでちいさな画面をのぞきこんで、「おおお〜〜」と声をあげて感動していました。清水さんがね、またとてもいい画角とモデルのRISAさんの表情を捉えるのですよね。
【カメラチェックは今回はipadで】
現場は、毎回とても和やか。今回は関西だからというのや集まったメンバーということももちろんあるんですけどね、いろいろな立ち位置のひとが、それぞれ楽しそうにしゃべっているのをみると、ああいいなあ。と思います。
自分たちがやりたい。といったことで集まってくれている人たちと、楽しそうに仕事をする。というのが、いちいち感動するんですね。
昼休み、店主のむくさんと、ヘアメイクの原さんがなんかやり始めている。
むくさんにつっこまれながら、なにやらやっていますね。
ふたりはこの日初対面なのに、この距離感。もう仲良くなってる。笑
むくさんに教えてもらって、喫茶店のマスターのようにコーヒーをいれはじめてくれた原さん。
おまたせしました。ホットコーヒーです。
おいしかったね〜ハラマスター。
清水奈緒さんと早川。いい写真。むくさん撮影。
清水さん、20代の頃お世話になったときから、ずっと変わらないかっこよさがある方ですね。こんなかたちでまた仕事をできるなんて、ほんとうに嬉しいのです。
モデルのRISAさんは、とても気さくでたのしい方なんだけど、カメラの前にたつとやっぱりすごいなあと思うんだけど、空気感がかわるんですよね。
とてもいい顔をしてくださるなあ。と思いました。
みんなで画面をみながら「ほぉ・・・・」とため息がきこえてきましたね。
きれいでしたね〜〜
いつもおいしいランチを用意してくれるのは、コーディネイターの鈴木さん。鈴木さんは撮影の日のお昼ごはん、みんなが喜んでくれるおいしいものをさがしてきてくれます。
今回も、なかなか食べれないんだよ、という人気のお弁当「WOOST」さんのもの。おやつのレモンケーキもめちゃくちゃおいしかった〜〜。お昼がたのしみって、とてもありがたい。
そんなこんなで、朝からはじまった撮影は、夕方、日が暮れる前に終了。
意外と撮影後に、盛り上がったし飲みにいこうぜ〜!となることはなく、いつも会うのは現場だけ。みんなそれぞれ忙しいというのもあるのだけど、なんだかこの距離感がいいなあとおもうのです。
友人と仕事仲間が混ざっている感じが、とてもいいなあと思っています。
きょうは、アトリエナルセのオフィシャルサイトでの撮影現場についてちょっと書いてみました。
そんなわけで、ある日のハナシのシ、今回はこれにておひらきでございます。
長いのに、読んで下さったみなさま、どうもありがとうございます。