「おれに汗をかく青春はない」という名言を小6時に残した中1の息子が、その宣言通り、同級生に男子が1人、あとは全学年をとおしてALL女子という『美術部』に入部をして帰宅してきました。
息子の趣味や特技等を考えるに「まぁ、美術部なんちゃうかー」と家族でも話題にはしていた一方で、入学前から美術部に男子はいないという情報は耳に入ってきていたほか、実際に仮入部(体験入部)の期間中、「男子はおれの他に一人いるかいないかになるはず」という話も息子から聞いていましたので、(いざ、となるとさすがにキツいか?)と密かに私は思っておりましたが、「おれに汗をかく青春はない」「男子がおれだけでも別にいい」という従来の言葉どおりの入部となったようです。
中学生・美術部・男子。んー、そこはかとない少女漫画感。「かわいい子おるん? 美人な子おるん?」とすぐに質問をした私に「んー。まぁ、美人な人はおったよ。なんで?」という返答も柊あおい感。お前は久住くんか! 海くんか! いいじゃなーい👍。
吹奏楽部に憧れつつも男子が少ないという理由もあり、結局は『剣道部』に入部した私からすると、これから息子が積み重ねてゆくのだろう生粋の文化系男子の青春が羨ましくもあり、どこか悔しくもあり。嗚呼、想像は膨らむばかり。
日が暮れた薄暗い美術室で一人キャンバスに向かう息子。その後ろにいつの間にか立っていた上級生女子。「へぇー、なかなかいいじゃん」。驚く息子。けれど、一向に思うような絵が描けずに苛立っていた息子は「・・・どこが!」自分でも(こんな声が出るんだ)と思ってしまうような大きな声で思わずそう言い放ってしまう。それでも動揺しない上級生女子。「ふーん。ねえ、ちょっと時間ある?」と半ば無理やり連れて行かれたのは、学校の屋上。「ここから見る街の景色さ、わたし、なんかイラついたときに必ず見に来るんだー」。その景色を見て感動する息子。しばらくすると「コラー。そんなところにいるのは誰だ! もう帰宅時間はとっくに過ぎてるぞー!」と運動場から懐中電灯の灯りが2人に向けられる。「やべ。ほら、ボーッとしない。逃げるよー!」。そこで握られた手。そう。あれが、はじめての恋の、はじまり。
そういうことじゃねーの? 文化部の青春って、そういうことじゃねぇーの? そういうことじゃねーのかぁ。でも、神様、そんな上級生女子をぜひ息子の人生に登場させてください。「いらんわ!」。いらんのかぁ。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です