桜が今、とってもきれいです。
ことしはいわゆる “異例の早さ” で開花。東京はたしかホワイトデーだったような気がしますから、3月14日ですかね。私、桜が早く咲くのってあんまり好きなことではございません。でも、それがどう嫌なのか、うまく説明ができないのですけれど、たとえば、ハロウィーンが終わった次の日に立ち寄ったスーパーでクリスマスソングが流れているのを聞いちゃったみたいな感じですかねえ。みなさん、いかがでしょう。
そんな2023年の桜、ここ宝塚でも咲きはじめたのは随分と早かったような気がしますが、なんということはない。満開を迎えているのは例年どおり。なんだよ。なんだかとっても安心いたします。
桜といえば、私が中学生から高校生に進学するちょうど今のような春休みの時期。受験も終わって新たなステージへと進むこの時期はやることがなく、かといって友だちと会う気にもなれず、毎日ぼーっとしていたような記憶があります。それでも、一日中ずっと家にいるのもどこか気が引けて、自転車で10分ほどの場所にある川へ毎日小一時間ほど出かけていました。
川といってもとても大きく、夏には花火大会が開催され、河畔にはきれいな桜並木がずらーっと続くその環境は、今考えてみるととても贅沢なものでしたが、当時の私にとってはただの見慣れた風景。そこへ行って何をすることもないので、毎日、さくらの蕾が大きくなっていくの見ることを目的に自転車を走らせていました。
蕾は毎日すこしずつ大きくなって、あるとき急激な成長をして、ひとつ花が開くと、次の日には堰を切ったように辺りの風景が桜色一色になりました。そのことに妙に感動をして涙があふれ出てきたのを、今、ふと思い出しました。あのときの私は、高校生になることがどこかで不安だったんですかねえ。まあ、いい思い出でございます。
ふと思い出したのは、昨日に父親がその場所の写真を送ってきたからで、よくある桜の写真といえばそうなのですが、あいかわらずきれいだなあと思いましたので、そんな写真を紹介して、本日、今週の【Today’s Memo】の筆を置きたいと思います。
しかし、みなさん。4月ですよ。なにがなんでも早すぎる。頭と身体にある記憶と目の前のカレンダーの日付に整合性がとれません。毎月思ってますが、たぶん、嘘だと思います。

◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です