私が寝ているベッドは、その右側を壁にくっつけて設置しています。そして、私は寒がりですので、敷布団にふわふわの敷きパッドをかけ、その上に横たわる私、その上には下から順に毛布、布団、さらに薄めの布団を3枚重ねてカバーに詰め込んだ布団をかけて就寝しています。そう。私はミルフィーユ。その一部。
一方、こちらをいつもお読みいただいているみなさんにはすでにご存じいただいていることかと思いますが、先週末までは、そんな私のベッドの左側には息子の寝ているベッドがくっついておりました。しかし、一人部屋に独立された息子が寝室からいなくなったことで、私のベッドの左側には、現在、何もありません。
早速ですが、話を少し整理しましょう。私のベッドの右側は壁。左側には何もない。そして、私の寝ている布団はミルフィーユ。つまりは、とっても重い布団をかぶって就寝をしている。
ご想像ください。そういった状況で、私の布団たちはどうなるでしょうか。はい。そもそも重たい布団は、左側にその主な重心が集中してしまうことで、ほぼ100%、就寝中に布団は床に落ちてしまいます。寒がりだからたくさんの布団をかぶって寝ているのに、本末転倒とはまさにこのことです。
ただ、このことは事前に予測できたことでもありましたので、ここ数日の就寝時はミルフィーユ状の布団を巻き寿司スタイルに「うんしょ、うんしょ」とその形状を変化させることで、死なば諸共の精神「床に落ちる時は俺も一緒だぜ」という作戦に出ていましたが、就寝時の私はやはり自身のコントロールが効かず、やはり布団たちだけが床に落ちてしまっている。
そして、この現象は私だけではなく、同じベッドの設置方法を採用している、つまりはベッドの片側が壁にくっついている息子のベッドでも起こっていました。
しかし、成瀬文子さんはどうだったか。そうです。我が家で彼女だけでは布団が床に落ちることなく、これまでと変わらずにすやすやと安眠されている様子。「あぁ、そうか」。彼女のベッドは寝室の構造上、ベッドが壁にくっついている箇所がない。つまりはベッドを中心にして、布団が均一にかかっている。それはまるで、チキンライスを美しく包み込むオムのように。そう。文子はチキンライス。
みなさん。私は今夜、ベッドの右側を壁からすこし離して就寝することにいたします。同じように息子のベッドも。今夜はきっと、卓馬も息子もチキンライス。
ここで一部の方は気になったかもしれません。「コイツはいったいどんだけ重い布団で寝ているんだ」と。はい。私も起床後にベッドメイクする際、完成したベッドを見て、この布団の中にはお相撲さんが寝ているのか、といつも思います。どうかしています。
ただ、あるときに私ははたと思ったのです。あれは、朝起きて体調が悪かったとき。つまりは、身体に寒気を感じたとき、成瀬さんと息子に「ちょ、悪い。もうちょっとだけ寝るわ。なんか寒いからお前らの布団も上からかけて」と懇願をし「しょーがねーなー」とかけてもらった際の布団の重みと温度がなんともいえない幸福感だったのです。だったら、「この重み、温度、毎晩同じ状態にすればハッピーなんじゃね?」と。それが、ミルフィーユ布団の採用理由です。
ここで一部の方は気になったかもしれません。「わたしは一体、だれのなんの話を読まされているのだ」と。はい。そんなことを気にしてはいけません。大丈夫。そんなときこそ、Let’s sing(寝具) a song♪ 唄いましょう。和田アキ子。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です