近頃、私を強く悩ませていること。それは、スマホの通話終了ボタンを押すタイミング。
一般的に、目上の方と電話をする際は、相手よりもあとに通話を終了するのが社会人のマナーとされているかと思います。つまりは、自分自身が目上である場合には相手よりも先に通話を終了することが必要にもなるわけです。
私、大変偉そうな話ではありますが、年齢を重ねてきたことで、自分自身がそんな “目上” に位置付けられることも多くなったような気がしています。とはいえ、先にも申し上げた “先に通話を終了する” という行為を実行するのはどうにもためらいがあります。しかしながら、相手の方としても(先に切らないようにしよう)という常識ある社会人を実行されている際、私が待ちすぎるのも決していいことではありません。
ですから、私はできる限り相手の方とできる限り心をひとつにし、同時に通話終了のボタンを押すことを心がけています。そのためには、相手の話すスピード、つまりはその方の身体に流れるリズム感をしっかりと掴む必要があります。みなさんは、通話時間という決して長くはない時間のなかで他者の身体に流れるリズム感、そのようなものを掴むことなどできるのかと疑問をお持ちかもしれません。もちろん、誰にでもできることではないのかもしれませんが、私、多少傲慢ではありますものの、そのあたりには自信があります。どなたにでもお分かりになっていただくために具体的な方法を挙げるとするならば、ゆっくりと話す方なら3秒待つ。テキパキと話す方であれば、2秒待つ。そして、終了ボタンを押す。ぜひ、参考になさってください。相手の方と同じタイミングで押せた、そういったときの達成感は、なにものにも変え難いものがあります。
・・・そんなふうに思っていました。
話を戻しましょう。
私は今、スマホの通話終了ボタンを押すタイミングで悩んでいるのです。ふてぶてしくも、私自身が相手の方よりも “目上” という奴なのであろうという推測ができる場合でも、先に説明をいたしましたとおり、私は通話終了のボタンを押すタイミングを見計らってから押します。
ただ、結局は私の方がボタンを押すのが遅いことが多く、相手の方が通話を先に終了したことによってスマホの画面はいつのまにか通話履歴のページに切り替わり、それでも通話終了ボタンを押そうとした自分の親指の挙動はもはや止めることができず、履歴にある第3者の方へ通話ボタンを押してしまって、((((;゚Д゚)))))))ハァッ!となって、思わずワン切りしてしまって、それがなんか大体こちらから連絡するような方ではないような方への電話になってしまって、((((;゚Д゚)))))))となっていると、プルルルルと折り返しの電話が鳴って「どうしました?」「すみません。間違え電話です。すみません!」となって、「あ、そうなんですねー(なんだコイツ)」と思われているのではないかとなって、せめて重ねての失礼はないように、とスマホの通話終了ボタンを押すタイミングを見計らっていると、また通話履歴のページに切り替わり、履歴にある第3者の方へ、、、の無限ループに入ります。そんな私は、ビューティフル・ドリーマー。
((((;゚Д゚)))))))こわい。通話終了ボタン、こわい。
もう、誰にどう思われたっていい。逆イントロドンに出演している気持ちになって終了ボタンを世界中の誰よりも(きっと。・・・あ、違う)早く押せるようになるか。
それとも。時をかけるおっさんになるか。
つーかさ! 我を敬いたまへ、この世界に生きるすべての者たちよー!
・・・。
((((;゚Д゚)))))))こわい。通話終了ボタン、こわい。
◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です