昨日の続き。先週末「17日(土)」に開催されたCOZY FACTORY 20周年記念【COZY祭】。私たち atelier naruse も出店者のひとつとして参加をさせていただきましたが、その後の打ち上げ、アフター・パーティーにて、私、早川卓馬はとある重要な任務を負っていたのでした。
その任務とは、サプライズ・バンドを組み、会のラスト、COZY FACTORY のふたりが青春時代に好きだったというサニーデイ・サービスの『白い恋人』という楽曲を演奏してプレゼントするというもの。
言い出しっぺは、知る人ぞ知る宝塚の名店・シチニア食堂のシゲとチカちゃん夫婦。そして、【ギャラリー6c】のスタッフでもあり、今回の展示会では COZY のマネージメントもしていて、しかしてその実態はwebデザイナーでもあるという、もうなんのこっちゃわからない謎の才女、タナカサヨコ氏。今から3週間ほど前の夜、そんな3人からの電話で「バンドを組む。担当楽器は俺(シゲ)がドラム。ボーカルは【いとう写真館】の伊東俊介さん。お前(私)はギターをやれ」という。
まあ、そんなことをやれといわれて、アトリエナルセの代表たるワタクシが「できません」などと答えるようなダサいことをまさか言えるわけもなく、「・・はぁ、バンド? めんどくせーなー。忙しいんだよ。え? 仕事じゃねーよ。釣りだよ、釣り。え? 釣りには行かねーよ。YouTube の釣り動画を観るのに忙しいんだよ。で。なにやんの? サニーデイ? まあ、嫌いじゃないけどさ。ったく。ギターかー。あー、めんどくせー。まあ。別にええけどな(鼻ほじほじ)」くらいの雰囲気で引き受けたのですが、内心、やはり私の脳内では(どうしよ。どうしよ。ギターソロなんてライブで演奏したことないぜよ。そんなことより、そもそも唯一ライブで使えそうなギターは20年前にぶっ壊れたままじゃけえ。つーか、ライブなんてそれこそ20年ぶりくらいじゃん。しかも、やっぱりおしゃれな人ばっかりが集まるんじゃろ。どうせ耳も肥えとるんじゃろ。どうしよ。どうしよ。そんなのワシには無理じゃけえ。誰か今からワシの左腕を骨折させてくれよう。なんで「出る」とか言っちゃったんじゃろ。ワシのあほー。乙女ねえさーん。)といった具合でございまして、そんなちょっとした興奮と、心配と、不安でどうにも眠れなくなってしまったあの日。私は夜中にムクっと起き上がり、『白い恋人』を Apple Music で朝までリピート再生、泣きながらコードを耳コピし、とりあえず少し安心をしてからようやく眠りにつくことができたのでした。
そんなこんなで。あれよあれよで。実はピアノ経験者だったチカちゃんがキーボードとして加わり、ある程度なんでもできることをよーく知っている、atelier naruse のホームページをコーティングしてくれたり、あの例の動画(『簡単スマホ講座』)を編集してくれている中島恵雄さんを無理矢理ベースに誘って、集まった総勢5名により急遽結成されたのが【110BAND(いとうばんど)】でございました。いやはや、しかし改めて考えてみますと、関西アンダーグラウンドプチサブカルチャー界隈としては、なかなかの豪華メンツといったところではないでしょうか。
しかしながら、スタジオ練習ができたのはたったの2回。私はその間にギターを修理し、この2週間、時間があればギターと必死に向き合う日々を送ってまいりました。左手の指の皮はもうカッチコチでございます。もちろん、急遽結成された素人バンド。スタジオの練習からもその演奏技術で聴く人を感動をさせられるようなバンドでないことは重々承知でしたが、関西カメラマンの大御所、あの伊東俊介が初めてのバンド経験で、しかも会の主役である2人の思い出の歌を、あの名曲を、大勢の人たちの前で唄う。その時点でバンドとしての成功は確約されているようなもの。そんなサプライズはもはや感涙必至。COZY FACTORY のふたりは泣く。絶対に泣く。それを見た、我ら結成2週間の【110BAND】のメンバーもまるで20周年記念ライブの舞台に立ったバンドのように号泣。それにつられて会場号泣。やがて会場全員による号泣のアンコール合唱のなか、20周年パーティがやさしく幕を閉じる。そんな核心と手応えをしっかりと胸に刻んで迎えたあの日の本番。そう。“号泣する準備はできていた” @江國香織。
会場、大爆笑でした。
でも、スタジオ練習も、ライブも。なんかすんごくたのしかったなー。

◎【Today’s Memo】は平日の毎朝8時に更新。atelier naruse 代表・早川による、ちょっとしたエッセーのようなもの、です