第十七回 ミドレンジャー。

みなさま、お元気でしょうか。私は、元気です。

 

さて、最近私はことあるごとに思い出すことがあります。それは、私が随分前に編み出した、とある"問い"とその答えです。よろしければ、みなさまもこれから書くその問いに答えてみてください。

 

『あなたはゴレンジャーです。では、あなたは自分が何色レンジャーだと思いますか』

※女性のみなさんはゴレンジャーではなく、セーラームーンあたりで試すとよいでしょう

 

突然、一体なにを言い出すのだと思うかもしれません。しかも、ここ数回の私の文章は、これまでに私が書いた文章と明らかにトーンが変わっていることはもちろんのこと、それに加えて先日に公開された「naruse 2011ss collection」の写真(私が撮っているのですが、非常にロマンチックな写真です)のこともありますので、「夫は一体どうしちゃったんだ」と不思議な気分になってしまわれる方がいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。特別な世界に誘おうとしているのではありませんので、大丈夫です。

 

話を元に戻しますと、この問いに正解はありません。また、この問いは自分の答えを導き出した後、今度は「私は何色レンジャーだと思う?」とできるだけ多くの人に聞いて回るということが大切です。周りからは、一体なんなんだ、といぶかしがられることと思いますが、そこはめげない頑張りが肝心です。

では、数年前の結果にはなりますが、実際に私の出した答えと周りの方から得た答えをご紹介しましょう。

 

私の答え......アカレンジャーもしくはクロレンジャー

周囲の答え......ミド(緑)レンジャー:アカレンジャー=90%:10

 

いかがでしょうか。この結果から、私は自分自身をリーダー格のレッド(赤)。もしくは、敵か味方かわからない謎の人物クロ(黒)レンジャーだと思っているのにもかかわらず、周囲のみなさんからはミド(緑)レンジャーだと思われていることがわかります。

ミド(緑)レンジャーは、熱血的なリーダー(赤)でもクールな知性派(青)でもひょうきんな食いしん坊(黄)でも女性(桃)でも謎めいた人物(黒)でもない、言わばもっとも個性的ではないレンジャーです。ワンピースで言えば、おそらくウソップ(鼻)。ちびまる子ちゃんで言えば、ブー太郎(鼻)くらいだと思われます。

回りくどくなってきましたので説明しますと、この問いでなんとなくわかるのは、自分自身が思う"主観的な自分"と、他人が思う"客観的な自分"です。つまり、私は私という人間を考察するにあたり、客観的な目線がほぼゼロに近いといえるかと思います。

 

 みなさま。私が今回なにを言いたかったのかと申しますと、なんとなく急に元に戻るのもどうかと思ったので、だったらば何か前置きをしておいたほうがよいのではないかしらと思った挙句、こんなことになっちゃって、やっぱりあんたはアカの器じゃなくてミド(緑)だわ、ということです。

 

ちなみに、園子さんはもちろんのこと、生みの母親までが私のことをミド(緑)だと思っていた事実は、今思い出してみてもなぜだかそこはかとない哀しさがあります。しかし、園子さんのことを応援してくれている方はすでにお気づきでしょう。そう、彼女は"緑"好きなのです。かつては「緑が好き」というだけで本にも載せていただいたほど。そうか、だからか。なんだよシラけちゃってさ。ドーなんだい。はっきり言ってミソ。「シャープ!(シャラップ!)」。レレレのレ。ファー!

 

そんなわけですので、みなさま。改めまして、お元気ですか。私は、底抜けに元気です。

 

追伸

 naruse 2011ss collection。もう見ていただけましたでしょうか。洋服の写真になる手前の数枚は、陣痛が来た、まさにその時の写真です。ですから、あの写真たちは「この大事な時になに写真なんか撮ってんの!」という園子さんのイライラをかいくぐって撮影したのだと想像すると、なかなかに乙です。さらに、その後病院へ行き、こんなの陣痛とは呼ばないわよ、と看護婦さんに半ば怒られたことを想像すると愉快です(その数時間後にやっぱり生まれたのですが)。そういえば最近、私の顔はダイヤモンド・ユカイに似ています。