第十四回 83組 172297

 みなさま。明けましたおめでとうございました。

 

 

 ・・・・・いけません。あやうく終わってしまうところでしたぴょん。

 

 さて、突然ですが、みなさまは「年末ジャンボ宝くじ」を購入されたことはありますでしょうか。私自身は賭け事全般に対して興味がありませんので、もちろん宝くじなど買ったことはありませんでした。

しかし、園子さんと結婚してからというもの、年末ジャンボ宝くじだけは買うようになっている。その理由は明白で、私たちが年中行事に対して非常に執着心の強い夫婦だからです。簡単に言えば、クリスマスはクリスマスらしく。正月は正月らしく。それが大事MANブラザーズバンドな夫婦なのです。一見すると文化や風習を大切にするおしゃれ夫婦のようにも思えますが、そういったことではまるでなく、単純にそうしないと寂しくなる、もっと言えば不安になってしまうのですね。閑話休題。そういったわけですので、年末ジャンボ宝くじにはそんな「正月らしく」に花を添える効果が期待できるため、購入するようになったわけです。

 

となると、私たち夫婦にとって年末ジャンボ宝くじの目的は賞金ではありません。買うことですでにその目的は果たしてしまっているからです。ちなみに、私たちは3,000円で10枚分購入するのですが、正月気分に対する投資にしては随分と贅沢な話である気もします。本来の目的通りに事を進めるのであれば、300円で1枚買えばよいのですから。

それにですよ。10枚も買って、もしも2億円が当たってしまったらどうするのですか。

金銭感覚に変化をきたした園子さんは『人生どうにかnaruse』なんていう自己啓発本を自費出版してしまうはずですし、作る洋服だって常にラメ入り。車はきっとロールスのロイスです。

 

 ちなみにですが、今年の億円は「84 142297」でした。

 えぇ、そうです。タイトルにある「83 172297」は、私たちが外した年末ジャンボ宝くじの番号です。

 

 私は書きました。「年末ジャンボ宝くじの目的は賞金ではない」と。ですから、いいのです。全然いいんです。ただですよ、こんな外し方をされた日には、私だって多少は悔しいのです。

 数字を下桁から順番に確かめる度、私は思ったものです。『人生どうにかnaruse』の出版? いいじゃない。洋服についたラメ? 私がひとつずつ取るじゃない。仕事を怠けてしまう? アイスのセールスするじゃない。そんなふうに期待したあのドキドキの代償として、2億円くれればいいじゃない!

 

 ・・・・・・いけません。あやうく人生が終わってしまうところでしたぴょん。

 

 みなさま。人生、『うさぎとかめ』です。

しかし、みなさま。今年は兎年。2億円、当たったってよかったじゃない!

 

結局当たったのは300円、夫