第十一回 リニューアルとかけまして。

第十一回 リニューアルとかけまして、自動車免許と解きます。

 

 みなさま、"日記、猫か夫か。"がリニューアルされました。大変、素晴らしいことですね。

しかしみなさま、私はこのリニューアルを甘んじて受け入れてもよいのでしょうか。

 

 この半年を振り返ってみても、私自身はこれっぽっちもリニューアルなどされてはいません。むしろ、更新なしのリニューナシです。これはもう、甲斐性なしの一文ナシとほぼ同義であり、そんな私などのためにリニューアルが実行されることなど本来あってはいけない、あまりにも贅沢な話なのです。

 

 そして、こうも思うのです。この度のリニューアルは、次のテストで100点を取ったらファミコンを買ってもらう約束をしていたのに結果は30点。それなのに「でもまぁ、頑張ったわよね」とファミコンを買ってもらうようなものなのではないか。

しかも、今回のリニューアルに伴い、デザインにはいつか必ず情熱大陸に出る。しかも2週連続で、と噂のデザイナー中島様。そして、イラストには私がこの世で最も畏敬の念を抱く(気を使う)義父こと成瀬政博、その人に協力をいただいているのです。

 これでは、30点でファミコンを買ってもらった上に、ドラゴンクエストとファイナルファンタジーの最新ソフトまで付けてもらったようなものです。考えれば考えるほど、園子さんは夫である私に甘すぎます。このままでは、愛犬をかわいがりすぎる川島なお実に抱く違和感が園子さんに対して生まれてしまうのではないでしょうか。

 

 ともあれみなさま、私は反省をしているのです。いえ、もちろん分ってもいるのです。ながいあいだ更新されていなかったことを知っている人がごく僅かであるということは。

ただ、そのことを分かった上で、やはり私の更新頻度の低さ、遅筆で知られる故・井上ひさし先生や隣・伊佐坂先生とまるで肩を並べたかのようなその横柄な振る舞いには、私自身が驚愕しているほどなのです。

 

 ただ、分ってください。これまでに私が書いてきた数本の原稿を読み返してみますと、それはもう、そこはかとなく、なんとなくだけれども、"良い"。・・・・・・そうなのです。偉大であると称されたこの世の大人物が過去の自分をことごとく否定し続けていくことで真に偉大な人物となっていったなか、私はまるっと過去の自分を肯定してしまっているのです。

その一方で、シルバニアファミリーの食器のような小さな器の私は、そんな過去の自分を超える自信もなく、回を追うごとに筆は遅くなってしまっていたのです。

 

 みなさま、私は一体どうすればよいのでしょう。

 

「とにかく更新してくださいよ by園子」

 

 はい。

 

ねづっちです。甚ぱっちです。夫っちです。

 

追伸:中島さん、お義父さん。土下座ならぬ土下寝で感謝いたします。