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日々 「うん」

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日々

ねこなんかをみていますと 自分のおかれた状況にそって 文句も言わず 生きているように見えます。
自分のおかれた状況が と 不安そうにしている自分は たいしたことない人間やなあと

さて 今日は村上春樹さんの「遠い太鼓」でしたね

 南ヨーロッパの中でもいちばん走りにくい町、これはなんといってもローマである。走る場所がないというのではない。走る場所はちゃんとある。たとえばボルゲーゼ公園なんて、走るにはすごく良いコースだ。広々としているし、景色も良い。テヴェレ河ぞいの道もなかなか悪くない。問題はそこにたどりつくまでである。あそこにたどりつくまでがちょっとした地獄なのだ。なにしろ歩道という歩道は 駐車中の車で塞がれているし、町じゅう犬の糞だらけ、車はびゅんびゅんスピードを出している、空気は悪い、人間は多いときているから、公園につく前にへとへとになってしまうこと請け合いである。セントラル・パークにたどりつくまでのニューヨークの町も相当だとおもったけれど、ローマのカオスに比べたらあんなの上品なものである。
 もうひとつローマで走っていてうんざりするのは、町をごろごろしているティーン・エージャーのタチが悪いこと。タチが悪いといってもブロンクスの高校生みたいにヘロインやって飛び出しナイフを振りまわしてーというような腰のすわった悪さではない。ただもうやたらちゃらちゃらとうるさい。そして徹底的にスポイルされている。性的にも早熟で、新聞の調査によると殆どのガキは十五歳で初体験をすませているというということである。そういうことだけは熱心なのだ。イタリアの学校のシステムがどうなっているのかはしらないけれど、ナップサックを肩にかついだ高校生だの中学生だのが真っ昼間からそのへんで暇そうにごろごろしていて、煙草を吸ったり、恋人同士でいちゃいちゃしたりしている。何しろ時間と元気はいっぱいあって金がないという連中だから、その前を通りかかったりすると、暇潰しにいいカモが来たとばかりにぎゃあぎゃあとわめきまわる。そのうるささ・しつこさといったら、ちょっとない。
「おーい日本人、もっと早く走れよお!」
「おーい日本人、走ってないでカンフーやれ、カンフー!」
「いち、にい、さん、し」
 なんてことをみんながくちぐちにわめきまわる。一緒に走る真似をする奴もいれば、しつこくカンフーの真似をする奴もいれば、ただただぴょんぴょんと跳ねるのもいる。その昔ターザン映画に出てきた躾の悪い猿とかわりがない。


ええ いやだなあ「おーい 日本人」だって(読んでいるぶんには笑ってしまいますが)。 ジョギングをするだけで その町の様子がわかりますね。道の状況だとか しかしジョギングをするだけで その国のその町の様子が見えてきて 書くところいっぱいありますね。 
《 2021.09.12 Sun  _  読書の時間 》