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日々 「ミコノス」

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日々

今日もあさひが出るはずなんですけど もうちょっと蒲団の中でくすぶっていたいと思いました。
いつも ねむい もうすこしとずっと思っていたのが いつごろからか 5時ごろには目が覚めます。
 変りましたわたしも。

さて 今日は村上春樹さんです。「遠い太鼓」講談社
南ヨーロッパ、ジョギング事情

 南ヨーロッパに長く暮していてけっこう不便なのは、毎日のランニングがやりにくいことだ。ここではジョギングという週間が殆どないし、走っている人を見かけることもあまりない。町を走っているのは逃亡中のひったくりか(ほんとうにいるのだ、この手の人が)、あるいは一日に二本しかないバスに乗り遅れそうになったバックパッカーくらいのものである。だから僕がのんびりと道を走っていると、みんなすごく変な目で見る。ありゃいったい何なんだという目でじいっと見る。立ち止まってぽかんと口を開けて見とれる人だっている。そしてそういう傾向は田舎に行けば行くほど強くなる。ジョギングやらフィットネスと言うような週間あるいは概念は、もともとが都市型文明の産物なんであって、わしゃそんなもの知らんという人は
本当にそんなもの知らないのだ。
 ミコノスに暮していた時は、だいたいホラの港から山を一つ越えて(この山越えはけっこうきつい)島の向こう側のビーチまで走っていた。なにしろシーズン・オフの冬場だから、人なんてろくにいない。すれちがうのはロバに乗って山を越えてくる野菜売りのおばさんか農夫くらいのものだ。冬のミコノスは風がものすごく強くて、坂道では押し戻されそうになることさえある。この島では走っているときに何度か呼びとめられた。彼らには何でまたわざわざ山を走ってこえなければならぬのか全然理解できないのである。だから呼びとめて「おい、君、なんでまた走っておるのかね?」と質問するわけだ。ギリシャ人というのは暇な上にかなり好奇心の強い国民なのである。


ギリシャ人というのはかなり好奇心の強い国民なのである。
町を走っているのは逃亡中のひったくりか、あるいは一日に二本しかないバスに乗り遅れそうになった
バックパッカーくらいのものである。
そうですか なんだかわらってしまいましたが 考えてみれば 自分が子どもの頃 スポーツウエアをきて あの田舎道(けっこう急な坂がお墓に行くところにある)を真っ昼間とか夕方に ジョギングしていたら村の人はおどろいて 日本の場合だと 見てないふりして しっかり見るだろうな。運動会でもないのに
マラソンの練習かよう なんてこと思っていたかもしれない。
犬のプードルあたりを散歩させている都会帰りの女性がいたら どことなくういていたから それから何十年たったかな 時代の変化は 故郷にも きているかもしれませんね。

で ミコノスはどうかな。相変わらずだったらそれはそれで いいですよね。
ところでミコノスはシシリーでしたっけ ギリシャでしたっけ? ギリシャでした。 
《 2021.08.21 Sat  _  読書の時間 》