日々 「デミアン」
この本(ヘルマン・ヘッセ著 高橋健二訳 新潮文庫)のことを新聞の書評かなんかだったと思うんですが(すぐ忘れる)読んでみたいと思っていたんです。ちょうど夫が同じ新聞を読んでいて そ本はしばらくしたら目の前にありました。
ヘルマン・ヘッセについて わたしが知っていることを思い出してみます。晩年 庭仕事をよろこんでやっていた写真、作家、きっとまじめな作家 でおもしろいと自分は思わないだろう(すぐこんなことを思う癖がある)かなり昔の人 それぐらいのひどい知識でした。
で それにもかかわらず 読み始めたのは 最近では『月と六ペンス』など少しずつ読んだ経験が 自分をちょっとは読書に近づけ 成長もさせていたのかもと思います。
さて
この表紙の裏にはこんなことが書いてあります。
ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。主人公シンクレールが明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めて行く過程を描く著者の前期代表作。
本体520円
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自分は10歳の時どんなことをしていたのだろう。そう思ったのです。70代からすればずいぶんの子供ですね。よみはじめて間のない私なんですが 全く同じじゃないにしても 親にだまってお金をちょろまかしていたこと そのいつ見つかるかという 夢にまで見たおそれ。 同じくらいの年齢の子に嘘をついて
それが とんでもないところにいってしまい どうなるんだろうと思ったことなど この本を読むことで自分のそんな記憶が するすると出て来そうな気がします。10歳(私は何歳だったのか)のとき こうした経験をしたということを この本を読んだ後どう思うんだろうと想像して この本は読んでみたいと思うのでした。
お客さん どうですか
読みおわったらまたお会いしましょうね(淀川長治さんみたいですね)
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「雨がしとしと日曜日 ぼくは...」ジュリーの声が聞こえて来るようです。あんな歌い方というのは 「ものうげな」と言うんですか? 私の若い頃 ジュリーも同じように若かったんですが ジュリーはきれいだと言われていました。たしかほくろがあって 目もきりりとしたわけでもない こういう男を そういうんだと 不思議に思ったものです。ところが人気はうなぎのぼりといいますか やはり世間の目はまちがいなくて 私の目はふしあなだと 反省したことでした。
あれ 雨がやみました 雨もひとやすみですかね。