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モームさん

スキャン4824.jpeg『月と六ペンス』角川書店 昭和33年初版

いやあーまたひげがはいってしまあいましたね、しかしこういう事は大したことじゃないのですよね。

ブラーンシュは冒険への強い好奇心と、その日暮しをもいとわぬという覚悟があることを示している。その日暮しの生活では、彼女の得意とする家の手入れも、見事な主婦ぶりも一向に映えないわけだ。彼女は複雑な性格の女にちがいない。そして落ちつきはらった外面との対照は劇的なものがある。
(複雑な性格の女にちがいない ふむ)
わたしはいままでのゲームではいつも、全力をあげてストリックランドを負かそうとした。というのは、彼は負かした相手を軽蔑するたちだったからだ。彼が大いに勝ち誇るものだから、ますますもって負けるのがくやしくなる。ところが一方、彼は負けると実に上機嫌な負けっぷりをする。勝ちっぷりの悪い、負けっぷりのいい男だった。人はゲームをしている時が一番はっきりと性格をあらわすと考えている人達は、ストリックランドのこういう面から巧みな推論を引き出すことだろう。
(上機嫌な負けっぷり、ふむ、自分はどうだったかなあ、夫はどうかな)

テェスをしている間、ブラーンシュは言葉によっても、ほのめかすような仕草によっても一切感情をあらわさなかった。彼女の自制心がいかに強いか、ダークの方が私よりよく知っているはずだ。
(ブラーンシュの自制心の強さ)
《 2021.05.07 Fri  _  読書の時間 》