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モームさん

スキャン4823.jpeg『月と六ペンス』

突然ですが うぐいすがないたんです、この鳥ははじめから「ほーほけきょ」となけるわけでもなさそう
です。「ほほほけきょ」だとか それでも声の美しさは まぎれもなくうぐいすで 私もまねしてないてみたのですが、それはやっぱりばあさんの声で ちがいますねえ

ダーク・ストルーヴのことですね。ブラーンシュのことで 苦しんでいる彼は それでもふとっていて
りんごのようなほっぺをしている。あいかわらず彼女を追っていて 自分の所に戻って来てほしいと願い、
彼女のその後のことを心配して 離れることができない。彼女は非常に冷たく、彼をひっぱたいて立ち去ったこともあるくらい。
やさしい寛大な性質を持っているくせにいつもへまばかりする。美しい物に対する感受性は本格的なくせに、陳腐なものを作る想像力しかない。実にデリケートな感情を持っているが、振る舞いは不様だ。他人の事となると機転を利かすことができるのに、自分の事となるとさっぱり駄目だ。自然の女神も何と残酷ないたずらをしたものだ。矛盾する要素をこんなにどっさり一緒くたにしておきながら、この男を途方に暮れるほど冷淡な世の中に、ただ独り置き去りにして知らん顔とは。
(ほんま)
そしてある日 行きつけのカフェーの前で ばったりストリックランドとブラーンシュに出会ってしまうのです。ストリックランドにチェスをやろうと誘われて 「私」はどういうわけかついていってしまう。この二人のゲームをみているブラーンシュは相変わらずの表情で何の変化も見られない能面顔。聞くところによると彼女は激しい感情の持主だし、あれほど献身的に彼女を愛し続けるダークに与えたあの無礼な平手打を見れば、彼女がかっとなりやすく、おそろしい残忍性があることもわかる。彼女は安全な夫の庇護と、何もかも整った家での快い安楽とを投げすてて、一か八の冒険だと自ら認めないではいられないものへ見返ったのだ。
(この関係) (こういう事は男女の間で ふった側とふられた側とで いまでもいまのほうがもっとありそうです。いまなら そんな男だからふられるのよ そういわれそうです。男だって女だってその残忍性は出て来そうです。)

《 2021.05.06 Thu  _  読書の時間 》