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モームさん

スキャン4821.jpeg『月と六ペンス』角川書店 昭和33年初版

「私」はストリックランドとブラーンシュについて じっくりと 考えている
私が愛だと思っていたものは、愛撫や安楽に対する女性の反応で,大抵の女性の心中では愛で通っているものにすぎなかったのだ。それはどんな対象に対しても起りうる受け身の感情だ。蔓がどの樹の上にものびてゆくように。世間のチエはそのような感情の強さを知っている。
だからこそ、娘に、求められた男と結婚しても大丈夫、必ず愛はあとから生まれて来るよ、とすすめるのだ。それは身の安全に対する満足感や財産を持つ誇り、求められる快感、家庭を持つ喜びなどによって作り上げられた感情であって、女がそれに精神的価値を帰するのは愛すべき虚栄心にすぎないのだ。情熱の前では手も足もでない感情である。
(ちょっと モームさんの言葉講義を受けているところです)
ブラーンシュのストリックランドへの激しい嫌悪の中には、最初から性的魅力の淡いきざしがあったのだろう。彼女が彼を嫌ったのも、彼の中に、自分の望んでいる物を与えてくれる力があるのを感じたからだろう。(ここらへんが 女の不思議な感情だといわれているところなんだな)
物質が未だ大地と初期のつながりを保ち、それ自身の魂を持っているように思われていた大昔にこの世にいた野生動物を私に連想させたのも、その要素に他ならない。もし仮にストリックランドがブラーンシュのこころをうごかすとなれば,それは愛か憎のいずれかになるのが必然のなり行きだったのだ。そして彼女は憎んだ。
(こうやって読んで行くと、みんな書き写さなくてはならないほどです)
それから又私はこんなふうにも想像をめぐらした
(ここからも なかなかの想像です)病人は身動き一つせずにじーっと眠っている、死んでいるかと思うほどに。森の野生の生き物が長い追跡の後で休んでいるようでもある。
(やーうまいわー)
ここらへんで ちょっと休憩かな。
変りにお客さんが読んで見て下さい
(何と無責任な、すんません、やぼようがあるもんで、このにっぽんご大丈夫ですか)
しかしここんところは モームさんの持論ですか? どーなんか 変に説得力ありますが

 
《 2021.05.04 Tue  _  読書の時間 》