『月と六ペンス』
二、三週間が過ぎて 私はルーヴル博物館でストリーヴに偶然会うんですね
彼は苦しみ悩んでいる風でした。
「ストリックランドがおれのアトリエで描いているんだ」
「それで?」
「おれの方から言い出したことなんだ。ストリックランドはまだ自分の家に帰るほど強くはないから。二人して家のアトリエで描けるだろうと思ったんだ。この地区じゃ共同でアトリエを使っている奴はいくらでもいる。それも面白かろうと思ったんだ。仕事に疲れた時、話しかける相手がいたら、さぞ愉快だろうっていつも考えていた」
もうどこまでも 「私」が言うように「わけがわからんね」ですね
「そんな馬鹿な、君のアトリエじゃないか。あいつが仕事ができなくったって構うことはない」
「おれに描きさせてくれないんだ。外へ出ろって言うんだ」
「なぜ、くそくらえ、っていってやらなかったんだい?」
「おれを締め出した。あいつと争うなんてことはとてもできなかった。でていくおれに帽子を投げてよこし、ドアに鍵をかけちまった」
もう(読者のりこ)
「何か起ったのかい?」
「妻がおれを棄てた」
*
ええっ、びっくり。
つぎのぺーじにはどういうことが書いてあるんでしょうね。小説のような話 おちついておちついて