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母の自伝

母の自伝
つづき
病気は進行する一方で 腹部ははれ 食事は進まず 注射のみで重くなった頃
やすしとのり子に知らせた
のり子はハイヤーをとばして 靖も車で 山崎までやって来た
看護婦さんから大出血がはじまったら終わりと聞かされていたが 多量の出血で大きなビニールで受けるのが
やっとだった 前野さんに休ませていた二人を呼び寄せ 先生はなかなかきてくださらず 息を引き取る前に来てくださったがまにあわなかった
私は苦しみから解放され静かになった主人にやっとからだがやすまった
朝までに大急ぎで支度して靖の車に主人と私が乗り とにかくだれもいない家に帰った
早くかえりたかったのに それもできず 苦しみから解放されてやすらかになった
これから葬式などで大変だった 靖があれこれさしずした
葬式の日に 武と勲が帰って来た 部落の人のお世話で何とか十五日に 葬式をすませた
お骨ひろいも 家の者と 前野さんとですませた
のり子は大きなお腹をしていたので あまりたっちさせなかった 
かわいいのり子の孫もみずに遂に行った

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《 2020.09.12 Sat  _   》