もうかえってこないのだ
自分は こういうことをやっていて つくづく思うんです
そのやりたいときのことが やることだって
これは 土粘土を まるで えだまめのように 形作って
その中に 小石や ぎんなんや あとなにかなあ 入れたりしていました
信州に来た時 まず 借家にはいりました
もと歯医者さんだったというその家は 2階に大きな窓のある
診察室がありました(たぶん)
日がその窓からはいり 物は台の上で 陽の光を浴びて
きらきらし 影がくっきりとあらわれます
大阪で写真を撮りはじめた訳なんですが ここではこの陽のお陰で
ずいぶんいいのがとれました
大阪でひろってきた物たちが レンズの中で 生きました
ネガのあるフイルムのカメラ時代で 外で現像されて帰ってくるのが
楽しみでした
思い通りにとれてるかな というより どうとれていて自分を驚かしてくれるのかな
そんな カメラ時代でした
そのうち 絵より 写真の方に重心が移り がしゃっとおすだけで
こんな早い表現は ないわいな と
絵みたいな めんどくさいこと などとなって
そのカメラは 長い年月 私の友だちでした
デジカメがでてきて
それには 移行することもなく そのころちょうど このカメラ相棒が 調子悪くなり
遠のいてしまいました
まわりがすりきれるほどつかった カメラ
私をそばで見ています
こうした 移り変わりを迎えた物たちが
結構あります
新しい物が出始めると 自分はそれに かなり抵抗します
が
いつしか やめてしまったり 新しいのに のったり
お客さんはどうです?