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こころ 夏目漱石

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こころ 両親と私 夏目漱石 つづき

兄と「私」は蚊帳のなかで 話をしている
学校を出た祝いなど できなくて良かったよ おれ(兄)のときは 村人が酒を呑んでさわいで 父が 酒をついで回る そんなこと 結構だよねと
兄弟は そう仲がいいわけではなかった 小さいうちはよく喧嘩をし 弟の「私」はよく泣かされた 大学も専門が違っていた 遠くから兄をながめて動物的だと思っていた
そういうようなわけで 兄は近くなかった
(動物的って どんなことをいってるんだろう)
しかし久しぶりにこうして落ち合ってみると、兄弟の優しい心持ちがどこからか自然に
わいてでた。ふたりに共通な父、その父が死のうとしている枕もとで、兄と私は握手したのであった。
「いったい家の財産はどうなっているんだろう」
ここであの先生の言った言葉がでてくる


人の思考は 自然に優しい気持ちが思いがけず発生したり 別の思考が飛び出して来たりします
父のできごとがなければ そうたやすく会うこともないのですから こういう風なことは起こらないのでしょう
「いったい家の財産はどうなっているのだろう」これだって こういうときには発生します なにもかもが それぞれのところから でてきますね
夏目漱石というこの「こころ」の作者は こころの変化を まるで人間の景色を描くように 書いていませんか 絵の具で言えば 水彩かな なんちゃってね

《 2019.06.07 Fri  _  読書の時間 》