その竹箒は 使い古された掃除機具の隅っこに あった
枯れ葉を はいてみた
こんなに一枚も 葉っぱが動かせない箒って あるものなのかしらと
驚いた
さっさと他の箒に変えて 枯れ葉をはいた
ところが 自分はその箒の存在感にとても惹かれていることに気がついた
そんな なんの仕事もしそうにない箒を 持ち帰っても
すぐに後悔するに決まってると 迷った
ところで
自分は 拾い物に関しては 素早い判断のできる人間だと思っている
ゴミ拾いで 鍛え上げた 「かん」があるのだと
それに従うことにした
案の定 それは郵便受けの横で つったっている
このぼうのところに 色などぬれば あーとですよね
そんなことをいう人もいた
でくのぼうって どんなかっこうをしているのだろうな
この箒 そういえば大きさの割にはずっしりとしている