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ジミー・ボウル

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ジミー・ボウル

1993年に描いてる
そしてこんなことを書いてる

べーじゅのしーとをひろげたようなのが わが家のあったところ
あの ベランダや タイルや あわびのかいがらのかべは
消えた お父ちゃんがあんなに熱心につくったのにね
人生は 永久に続きます どこか そんなふうだったけど
そんなうちが消えてから よその家を見ると この人たちも
永遠に続きますスタイルの家だね と
自分の今住んでいる所だって もう驚いてしまう

消えた家や庭は ここらへんにもあるよ
でも そこになにがあったのかをおぼえていない まったく

何度も言うようだけど 生まれ故郷の家は 一歩足を踏み入れた所からでも 思い出せる
本当? 生まれ故郷に関しては もったいぶらなきゃ

いつも通る道すがらにあった家が消えても
どうしても その家のことを どんなかたちをしてたか 
さっぱり思い出せない

私は 故郷の家の他に 何軒か住んだんだけど 
それはおぼえてる でも足を踏み入れた所からはむずかしいな 
狭い一部屋だから 一歩なんておおげさだよね 独身時代
今から考えるとさ ほんの数年の部屋なのに なじんで 箪笥だけは欲しいなあと
思い込んだり そこから出て行くとき 出て行くなんて信じられないと思ってる
出て行って次の所にはいった途端 前の家のことを忘れてる
なんなの このあっさりは
これ 矛盾って言うの?

自分は やどかりだったのかもしれない
やどかりって すなはまで すなにもぐって からにふたをして さあねるか
そんなかなあ
そこは とてもとても気持ちがいい場所でしょ 
で すなからはいだして もうちょっと いこごちの好さそうな貝殻に出会うと
しゃっしゃと 移る 前の家のことなんか これっぽっちもおぼえていない
似てるけど やっぱりスケールが違うな
あっ また よこみちにそれてる

で ジミー・ボウル
出て来たんだから仕方ないね


《 2019.04.05 Fri  _  わたしでいいですか? 》