遠い昔の子供時代を 思い出そうとしても なかなかむずかしいですね
それでもこんな時代があった事は確かで 父や母は覚えていたと思うんです
覚えていた人たちは もうこの世にはいません
きいておけばよかったのに こうして写真を出してくる頃には
おそすぎますね
この写真は だれがとったのでしょう
父かも知れないし もしかして神戸のおじさんかもしれません
一番上の兄かも知れないし
昔は 写真はこの大きさの現像だったんでしょうか
「思い出は悲しいじゃない」
子供の一人が こういったことがあります
お客さん 大野一雄 という舞踏家がいましたね
そのかたの ちゃぶだいとともにおどるのがあるんです
おかあさんがちゃぶだいで そこにまとわりつくように 大野一雄さんが
おどる
こういう表現があるのかと驚きました
じーんとするのは そのなかに悲しいというような気持ちもあり それはことばで
はっきりいえないけれども あるんですよね
「思い出は悲しいじゃない」
こどもからそう聞いた時 これはいったいどういうことなのかなあと
その時は思いましたよ。
その後 大野一雄のを見て 子供はああいったけれども
こういうことだったんじゃないのかなあ
そう思い出しているんです