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こころ 夏目漱石

「こころ」夏目漱石 先生と私 つづき

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 私はすぐその帽子を取り上げた。ところどころについている赤土を爪ではじきながら先生を呼んだ。
 「先生帽子が落ちました」
 「ありがとう」
 からだを半分起こしてそれを受け取った先生は、起きるとも寝るとも片づかない姿勢のままで、変な事を私に聞いた。
 「突然だが、君の家には財産がよっぽどあるんですか」
 「あるというほどありゃしません」
 「まあどのくらいあるのかね。失礼のようだが」
 「どのくらいって、山の田地が少しあるぎりで、金なんかまるでないんでしょう」
 先生が私の家の経済について、問らしい問をかけたのはこれがはじめてであった。私のほうはまだ先生の暮らし向きに関して、何も聞いたことがなかった。先生と知り合いになったはじめ、私は先生がどうして遊んでいられるかを疑った。その後もこの疑いはたえずわたしの胸を去らなかった。しかし私はそんな露骨な(あらわな)問題を先生の前に持ち出すのをぶしつけとばかり思って、いつでも控えていた。若葉の色で疲れた芽を休ませていた私の心は、偶然またその疑いに触れた。
 「先生はどうなんです。どのくらいの財産をもっていらっしゃるんですか」
 「私は財産家と見えますか」


私の少しずつのぱたぱたでは 経過しか見えてきませんね
たしか 姜尚中さんかなあ 野見山良暁治さんかなあ 朝日新聞の 「語る」で 海外に行かれるときにこの 夏目漱石の「こころ」を持って行ったと書かれていましたね。その新聞が見つからない!なぜ「こころ」だったのか。私がこの「こころ」を読み進んで行ったら なるほどと気づけるのか ちょっと楽しみになってきましたよ。
私はまるで 羊羹を切り分けるようにして 「こころ」を読んでいますね
お客さんにとっては うすいなあ 食べた気がしないぜ そう思われるかもしれませんね
ごめんなすって



《 2019.03.22 Fri  _  読書の時間 》