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こころ 夏目漱石

「こころ」夏目漱石 先生と私 つづき

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 「静かだね。断わらずにはいってもかまわないだろうか」
 「かまわないでしょう」
 二人はまた奥の方へ進んだ。しかしそこにも人影は見えなかった。躑躅(つつじ)が燃えるように咲き乱れていた。先生はそのうちで樺色の(かばいろ)丈の高いのをさして、「これは霧島でしょう」と言った。
 芍薬も十坪(とつぼ)あまりいちめんに植えつけられていたが、まだ季節が来ないので花をつけているのは一本もなかった。その芍薬畑のそばにある古びた縁台のようなものの上に先生は大の字なりに寝た。私はその余った端の方に腰をおろして煙草を吹かした。先生は青い透とおるような空を見ていた。私は私を包む若葉の色に心を奪われていた。その若葉の色をよくよくながめると、いちいち違っていた。同じ楓の樹でも同じ色を枝につけているものは一つもなかった。細い杉苗の頂に投げかぶせてあった先生の帽子が風に吹かれて落ちた。


お客さん このところ私は 頭の中で これらの文章を 絵におきかえているところです。ただしそれは頭の中にとどまっていますが。挿絵というのは 昔からありますが
「この場面は画面だ」などと岡本太郎さんのようなかっこうをして 描くのです。
これは 発見ですよ いえね お客さん 私は独り占めはしませんよ
何を描いたらええんじゃろー などとぼやいている方々に プレゼントしますよ この発見を。いいのが描けたら とびきりのを描いて 「じつは こういう方法を 教えてくれた先生がいるんですよ」そう言ってくださいよ
はっ 夢を見ていました 何の話でしたっけ
《 2019.03.21 Thu  _  読書の時間 》