NEKO美術館 成瀬憲子

ふとんから　朝　顔を出すと

このまえ　小さな四角を画用紙に描いたよなあ

そう思いました

とくに絵に情熱を注げない私は　７枚　四角を描いて

左に　文字を担当してもらいました

右で描くほど　こういう事に熱心になれないから　右手は大袈裟すぎると

そう思ったからです

私は　四角をこの前描いていたことを　親戚に会ったように　つながっていくように

思おうとしました

確信するほど　熱心にはなれないからです

　このままだと　漂流人間になりそうなので　やっぱり　なぜか夢一杯で　情熱があった時の　掘り起こしに専念するかと　思い直しました

昔の事など　掘り起こすな　今だろ　今がすべてだ　そういうひともいるでしょうね

でも　掘り出し物だとか　さがしものだとか　掘り起こす事は　力も適度に抜けている私には　いいのでしょう　確信は持てませんが

かわいそうに　などとは思いません　いいわけがましいから　これはおつり５円程度の物のとらえかたですよ

私にキラキラ光るペンダントをくださった　Tさんの私に話してくださった人生は

亡くなったあと　思い出してみますと　順番に完成に　向かっていたのだなあ　と

これは確信です

ふしぎなもので　話しかけると　きらりと光るのです　そうよ　と

武兄も亡くなって　写真をせんたくばさみで　ぶらさげましたが　おこってるふうではありません　うんうんって顔です

話は　どこまでつづくのでしょう　私にぴったりのこの楽しみ　ぱたぱた