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こころ 夏目漱石

「こころ」夏目漱石 先生と私 つづき

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 「先生がまだ大学にいる時分、たいへん仲のいいお友だちが一人あったのよ。そのかたがちょうど卒業する少しまえに死んだんです。急に死んだんです」
 奥さんは私の耳にささやくような小さな声で、「じつは変死したんです」と言った。それは「どうして」と聞き返さずにはいられないような言い方であった。
 「それっきりしか言えないのよ。けれどもその事があってからのちなんです。先生の性質がだんだん変ってきたのは。なぜそのかたが死んだのか、私にはわからないの。先生にもおそらくわかっていないでしょう。けれどもそれから先生が変ってきたと思えば、そう思われないこともないのよ」
 「その人の墓ですか、雑司が谷にあるのは」
 「それも言わないことになっているから言いません。しかし人間は親友を亡くしただけで、そんなに変化できるものでしょうか。私はそれが知りたくてたまらないんです。だからそこを一つあなたに判断していただきたいと思うの」
 私の判断はむしろ否定のほうに傾いていた。


先生の親友の死には 深い訳があったんやろなあ
えっ それだけ? のりばっぱ(私のもう一つの呼び名なんです)
こんなに何も書けないのは ここに書いてある通りだからなんでしょうか
「これは名文だ!」とサッと言われれば いいんですけれど
次の機会を待ちましょうか
《 2019.02.12 Tue  _  読書の時間 》