NEKO美術館 成瀬憲子

ノリコの部屋

左上

かの有名な　なんとか軒のしゅうまいについている　たれじょうゆいれ

ここにかかれている顔　すきなんです

こえをかけたくなりません？この狭い範囲に手とはしがあるだけで

もうそれでいいのよ　そんな気分になります

下の娘さん　紅茶かコーヒーもっているだけで　ものうげで　おじさんの

心はときめきます

これ　一つとして同じのがないんじゃないかと　思ったり

あ　そうそう　この絵です

みすずさん　おげんきですか

この女性が家に見えた時　こういう顔が　浮世絵にある美人顔じゃないのかと　うなずいたものです　ところが　何回スケッチしても　うまく描けないの　いえね　こういうことはよくあるので　特別ではないです

色白でね　えっ　私は男じゃないですよ

右

汽車　そうですねえ　汽車ぽっぽ　高倉健さんの主演映画「ぽっぽや」

でしたっけ　汽車と電車はちがいますよ

わたしは　島根県の母の実家に行く時　姫路から米子までだったかなあ

境港かもしれない　鼻の穴まっくろにして　よって青い顔して　汽車のまどから顔を出していました（窓を開けていたからかなあ）

汽車というと　そこの思い出にたどり着きます

えみこねえちゃんとあれ　いとこのなまえがでてこない　あのやさしかった

おえんよーと言ってた　岡山弁の忘れる筈がない....けんさくさんと　ん....

岡山によってから　島根県の美保関に行ったんです

さかながきらきらとんでいるうみを　船で渡って....

汽車には　いつもついてくる　景色や人々がいるんです

下

布から　きりぬきます

このきりぬくことが　布の中に模様があることとは　ちがうんだなぁ

話は変わりますが

わたしたちは　自分がまいたたねを　かりとらなければならない

そういわれているでしょう？

このことを　ときどき思い出すんです

たとえばね　こどものとき　親のお金を　ちょろまかしたことがありませんか？　わたしは　あるんです　そんな時に働く知恵は　そうとうなものです

でも　親は　気がついていないし　自分にとっては　秘密中の秘密です

ここで　大人になった自分は　そのことを　刈り取らなくてはならないのです　それは具体的にいけば　どういうことをするのかと　思ったことはありませんか？

こどもが　そういうことをしたとき　このわたしは　人よりかなり疑り深いかもしれない　

それは　かって自分がやった経験が　親を無事だませおおせたという経験とともに　子どもを軽く信用してはいけない　というふうになるのかもしれません

しかし　これは　とても　しんどいことなんです

たとえ　親がそのときだまされていても　親は子どもを疑うことも無く

日々を　せっせと　楽しいこともありつつ　余計な心配もせず　くらせたはずです　このことに関しては

疑り深いということは　落着かないことでしょう？

ここのところを　自分で気付くと　かりとりの　一歩手前かも知れません

たとえ　こどもがそういうことをしても　かりとりをはじめていると

対応の仕方が　かわってきます

まず自分が　軽くなります　楽しくもなるでしょう

しつこさも　疑り深さも　ちがってくるかもしれないですね

かりとらなければならない？　これは自分は　子どもの助けを借りて

軽くさせてもらっているのかもしれないのですから