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ぺらぽん売り

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ペラポン売り
お客さん きょうは リュックで 商売 
中身は ペラポンです
おそれおおくも
私のペラポンは軽いです
なかみもおもてむきも 軽いのです
港 そうそういつものように かもめのなく 港で
なかば 手のひらに載せて
らっしゃいらっしゃい そう小声で言います
客は まばらで もう商売になりません
で 海の魚を のぞいてみたり ぽっかりとしたくもをながめたり
しかし おなかはすくので 港にいる 貝や たこがたまさかいると
とろうとします 
たこは貝とは ちょっとちがいます 吸引力にさからうのは
とても私には難しいのです
お客さんもそうですか
それで ひっしで たこの吸盤に逆らっていると 客がたちどまったのです
「いいたこだなあ」
で 結構の値段で たこをわたしからはがして 買ってくれたのです
ペラポンは まだです
「ペラポンは まだですよー」そう 小さな声でいいますと
おじいさんがやってきて 「なになに へらぽん?」とみみをこうやって
私に近づけて 言います
「おじいさん おばあさんはわたしですけど あなた年上? 年上なら
おつりいくら?」私は 聞きます
おじいさんは 「3円だよ」そう言います
で3円おつりをわたして ペラポンをおじいさんにわたしました
これはいい買い物ですよ 付録は夏目漱石の 「こころ」です
きらきらもんの みように うきうきするポストカードも 本にはさんであってね
そのうえ 黄緑羊羹色の石まで
付録に力を入れているんですよ
本体は軽いですからね

話は変わりますけど 
上の写真のことなんですけど
向かって左の服は 普通の服
向かって右は幼児の手
向かって左下は これ複雑な作りなんですけど 見た目は だいだいいろ
それのむかって右は 大阪時代のアトリエの木

ペラポン こんどは砂漠で 売ってみよかな のりぞー


《 2018.11.01 Thu  _  ペラ本 》