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これなに？
「いったいこれはなにだろー」 NEKO美術館発
かって 子供たちの絵を 集めていた頃
それは 初めがあり 少しずつ変化していった
「これはいったいなにだろう」
そんな絵も けっこうあった
大人でも
「これはいったいなにだろう」
そんな絵を描く人はいる
それでも その色が 美しかったり えたいのしれないかたちを
おもしろがっている そんな風にも思えた
それを さらになんとかしょうという欲望も
ところが 子供の絵では どうなんだろう
わたしは 「これ なに？」と聞いてみることがあった
すると 具体的な それも 日常的な話だったりして
「そういうことだったのか なるほど」と頷いたりしたものだった
そして 子どもらは これらの絵をのこしたいという欲望は なさそうだった
わたしは いまごろになって 思う
この 子どもの残した絵を 模写して
遊んでみたら あの 得体の知れない絵を描く天才たちの
仲間入りじゃない？
あのころ 子どもに「これなに？」と 全て聞いたわけじゃないし
わたしは よく 「描くことがなくなったよー」と思っていた
かといって 画集を見ても 手に負えない 作品たちだった
「もう見る人にまわるほかなさそうだね」
そう考える他なかった
そう 俗にいう「わけのわからん絵」は 子どもの絵の中にある
しかし その通りを描くというのは 案外つまらないかも
その絵と遊んでみると いけるかも
たくさんの子供の絵を 集めたんだから さ
《 2018.01.08 Mon _ これくしょん 》