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電灯
「あかり」 NEKO美術館発
夏のいい天気の日は あかるすぎる ひかりです
冬が近づいた秋の日は うすぐらくて
そう思うから けいこうとうを つけます
父や母の頃に比べて あかるいひかりに なれっこになっているようです
電灯と呼んでた頃のひかりは なんや ものたりなくて くらいと
この１２０％を 望んでしまう わたしは
ふっと 不安をおぼえるときがあります
絵を描いている息子は よく電気をつけっ放しにしています
そのくせ なかなかいい 昔の電灯を 描きます
いえね この電灯の絵は 私が描きました
子どもの頃 兄がね 電球を抜いて ここに指入れたら
どうなると思う？ わたしが こわい きゃーというと
にやりと 笑いました
こんなたわいのない あそびも（まねしないでくださいよ）遠い昔の話
懐中電灯のひかりを あっちゃこっちゃに あてて とってみろ
そう 兄は言いました しばらく きゃあきゃあ とろうとしました
友達や兄に言われたあそびは やはり １２０％のものではなかな。
あれ 何の話でしたっけ？
そこで 自分のひとりあそびが 楽しく思えたのかも
何％の楽しさだったのかな
そうだ 私の中は この電灯のあかるさかも
不安なんだけど これになれなきゃ
ずっと前のこと思い出してね
《 2017.10.30 Mon _ え 》