who am ?I

PAGE TOP

  • 09
  • 24

生きるとは

スキャン3230.jpeg
「生きるとは自分の物語を作ること」考える 新潮社 2008

河合隼雄 小川洋子 対談 つづき

忘れていたことが出てくる

小川 秘密を守らなくてはならないという先生のお仕事は、すごく苦しくて大変でいらっしゃるのでしょうね。
河合 簡単な言葉で言うと、「私は人を殺したんです」なんて聞くと、しんどくて持ちきれないでしょ。でもそのことをそのことを誰かに言うことができたら、ちょっとスーッと
するでしょ。年をとると、そういうのを全部持てるようになってくるんですよ。
 僕はこの頃よう言ってるんですけど、「僕はアースされてるから大丈夫」なんです。
小川 通り道になっているっていうことですか。
河合 うん、それで、最後は地球にお任せしてるってね(笑)。
小川 それは、「死んでもままよ」の世界ですね(笑)
河合 そうそう。アースされていれば、いろんな話を聴いても大丈夫なんです。それからね、もう、すぐに忘れます。
小川 そうですか。
河合 自分でもうまく出来てると思いますよ。湯川秀樹先生が、まだ「夢」なんて誰も信用もしてない頃に、ものすごく関心を持たれて、湯川さんに呼ばれて研究所で夢のことをしゃべったことがあるんです。湯川さんはものすごくわかられて、「「面白い。河合さん面白い」と言われて、「僕はねえ、こんな夢を見たんだよ」って、自分の見た夢の話をされたんです。聴いて、僕はもう何とも言えない気持ちになりました。わかりますからね。湯川先生の苦しみというか、大変さみたいなものがね。ところがこの話のことはね、一週間したらまるきり忘れてます。
小川 それも能力ですね。忘れられるんですね。

***

アースですか。河合さんは忘れられる能力を お持ちなんですね。
私は忘れないために 書きとめておきます。河合さんは秘密厳守のお仕事だから
たとえ湯川秀樹さんがご自分のごらんになった夢の話をされても 人には黙ってなくてはならないんでしょうね。それには忘れる能力は必須なんですね。しかしどういう夢やったんやろ 私は知りたいと思いましたね。
お二人とも もうこの世にはおられませんが。


のりこ・ゆめは 少し驚いています。
今日の一枚は きれいな「木馬のゆめ」というお話の本ですね。きっと有名な童話作家の
方の本なんでしょうね。でもこんな本 私は持ってましたかねえ。全然思い出せません。
でも「ゆめ」っていうのが きょうの河合さんのお話の中に出てきましたねえ。
いいですねえ。
 
《 2017.09.24 Sun  _  1ぺーじ 》