河合隼雄 考える人 新潮社 2008
河合 小川対談 つづき
偶然何かが飛び込んで来て その途端にパーッと 動き出す時があるんです。
河合(K)ええ。こちらのシナリオでやったって、向こうの作戦が上だったら負けます。
その場では何事も起こらないから、一か八かの勝負というところがあります。
一対一の勝負です。相当な勝負根性みたいなものを持ってないと、臨床心理は出来ないと思います。
帰りぎわに「これが最後のご挨拶です」なんて言う人がいる。「あ、どうぞ」と言った方がええときもあれば、「まあ座って、ちょっと聴きましょう」と言わんとならん時もある。 「どうぞさよなら」と言って亡くなられたら、絶対的な失敗ですからね。
答え方はいっぱいある。そういう時下手な人ほど「死ぬのはやめて下さい」と答えが一つしかない。
ラグビーの平尾誠二さんが言ってましたけど、一流の選手ほど選択技をたくさん持っていてその中からパッと最善の方法を選ぶ。だけど、下手な選手は球をもろたらただもう走らないかんと思い込んどるんやそうです。走らんとパスした方がいい時があるのにね。
われわれの仕事とスポーツはそういうところが一緒ですね。僕はスポーツはしないんですけど、観るのは大好きです。
小川(0)「もうちょっと考えなさい」という一言も、たくさんの中から選ばれた言葉か、唯一それしか持っていない人の言葉かで、受け止められ方が違ってくるということですね。
(K)それしかないというのは駄目なんです。そして、それはもう、すごく微妙なことなんです。
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「死ぬのはやめて下さい」これ一つだけだと あかんのですね。しかもそれ以外の言葉を使うにしても 一か八の勝負。おそれいります
スポーツの選手の話を河合さんは していましたが 上手な選手は いろんな選択技をたくわえていて いざというときに 最善と自分が思う技を出すそうですね。
スポーツというのは 考えながら走っているんですね。そうはきいていますけど
これは実際やるとなると むずかしいですよね。
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さて ノリコの部屋(いつのまに)の出し物は 布に未確認物体を描いたものです。
だいぶまえの絵です。
「真夏の朝の思いつき」で思いつきは広がりました。
こういうことはよくやってはいるんですが やっていて気がついたんですが
きのうまで 私は水木しげるの 「ほんま にオレは アホ やろか」 を読んでいたんです。
これは水木さんの自叙伝のようなものですが 私を笑わしてくれながら 本当はこの人は戦争で大変なめにあったんだ とか 漫画家として超貧乏な時代があったんだと
次に思うのです。
不思議でしょう?
この人が 南洋の激戦地で どんなして 生き延びたのか 現地の人たちとどうやって仲良くなって ここに住んでくれとまで惜しまれたのか。
現地の人たちが はだかのままで あくせくするわけでもなく まわりにあるものを食べて ゆっくりと生きている。 水木山さんは そこのところやそこに住んでる人たちがいいなあと思いました。 水木さんにも そういうところがあるんでしょうね。
この本を 読ませてもらって なんか 元気が 無理なく出てくることが うれしかったです。いつも こういう絵に 一緒に写ってくれる おもちゃたちですが きょうは
ぴったりですね。こびとずかんのおもちゃも一緒にならんでいても いいですね。