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「けったいなアメリカ人」米谷ふみ子著 集英社

ミラー、メイラー対談傍聴記 つづき

「三年前まではな、毎日泳いでました。ピンポンもな、毎日しました。今はな、この脚がいうこときかんし、足の指がえらい痛むんでな、情けないことですわ」
 また、電話。メイラーからだった。タクシーが道に迷っているということだった。もう一時半になっている。約束より三十分も遅れているのだ。
 ミラーがディックに向かって言う。
「今朝な、ベッドの中で考えてましたんや。どんなジャーク(あほう)がやって来るんやろとな。むやみやたらに朝早うからやってる番組を持ってはる、と聞いたんでな。わしは八字半に起きるのでな、あんたのプログラムは見られまへんわ。そんでもな、こうして会うてみると、ジャークでもないようやし、よかったと思てます」
「今日はメイラーの他に、わしのエージェントが来ますねん。作品が余りカリフォルニアで売れんのでな、わしを丁寧に扱いやがらん。あいつ大嫌いや!」
 言い終わるな否や、ディン・ドンとベルが鳴り、
「御免下さい」
 と当のエージェント夫妻が入って来た。ノーマン・メイラーの『天才と色欲』を五、六冊小脇に抱えている。

***

この会話 漫才にしか聞こえまへんわ。
ミラーは毎朝 八時半におきていたんですね。
ミラーのエージェントって絵の売買をする人ですよね。カリフォルニアでは
ミラーの絵の売れ行きがも一つだったんですね(笑い)
そうですか 絵の値打って われわれ庶民がええなあ そう思てても また値打ちのつけどころがちがうんですかねえ。 今は ミラーさんも亡くなったけど その売れゆきは どうなってるんでっしゃろ。そんな話 出てこないかなあ。いえね あんがい好きなんでっせ こういう話。
でね メイラーがおくれているだけで こんなおもろい話が出てきて かえってよかったじゃないですか?


ところで わたしにはそのエージェントなどおりませんが まあ ここがわたしの
ステージですわ どーぞ よろしくお願いします。
ええっと どんな絵でしたかいなあ 今日は。 そうそう そもそも なんで こういう絵にになったんやろ。
「もしもし」
なんで だれもかれも これいうんですかね 受話器もって。
わたしぐらいな年になりますと 東京からかかってきたら ちょっと遠いから「もーしもーし」にしたり カリフォルニアなんかやったら 「もーーーしもーーーしぃ」となったりしそうですけど いかがなもんでしょう。
ミラーさんはさらにいまは遠いでしょ。どっちでしたっけ右耳でしたね 聞こえるのは
大きな声出して「もしもし」せなあきませんね。テレビでね 人間死にかけても聴覚だけが最後まで残ってるなんてこと言ってましたが。

何の話でしたっけ?
こうしていいかげんなことを打ってますけど 読み直すのを忘れたら だめですね。
大丈夫 なんて やっぱり どこか間違えてます。
「もしもし」
「はいはい ばいばい」
 
《 2017.06.14 Wed  _  1ぺーじ 》