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ミヒャエル・エンデ

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「ものがたりの余白」エンデが最後に話したこと ミヒャエル・エンデ 田村都志夫(聞き手)

イタリアのこと、そしてパレルモの語部

ー(ローマ近郊の)ジェンツアーノの邸宅の庭は、ずいぶん大きかったそうですね。

エンデ 七千平方メートルありました。
 占い棒を持って歩く人と一緒に、そこで水脈を見つけましてね。
 その土地の問題は、夏になるといつも庭が干上がってしまうことだったのです。水がなかったから、池から水を引くことはできましたが、制限されていましたし、なかなか手間がかかったわけです。それに、お金もかかりましたしね。そこで、わたしの庭師が、占い棒を持って歩く人を知っているけれど、と話したのです。試してみようかということになりました。
 それは農夫でしてね。こう、口角に煙草をくわえて、そこにはえているオリーブの樹から二股にわかれた枝を切り取ると、それを手にして、庭を上がり下りしていました。とても奇妙でした。
 わたしは、この農夫の様子をよく見ようと、後をつけたのですよ。すると、いつも、枝をこう持っていると、農夫の方のあいだが突然ふるえだすのです。肩甲骨のあいだが、なにかピクピクする。すると、枝がまわりだすんです。そのとき、いつも農夫は、あたかも顔に水をかけられたかのような声を出しました。
 そして農夫は、
 「ここ、三十メートルの深さに水があるよ」
と言ったのです。
 農夫は庭のなかを歩きまわり、いたるところに杭をうちこみましたから、庭全体を横断する水脈がはっきりと、そこに見えました。その後、(杭から杭へと)横にむすんだ。
 それから農夫はこう言ったのです。
 「掘るのだったら、草地のここを掘らせなさい。三十から三十二メートルだな」
  ほかにも、農夫は水脈までの岩層を全部言いました。まず、凝灰岩、それから砂の層があり、その下には火山岩がある......というふうに。

***

この占い棒 今も健在ですよね。
そのときはこの農夫のおじさんだけができたのかなぁ? わたしも話には聞いていましたけどその様子を表現してあるのは わかりやすいというか興味深かったです。後をつけるエンデもおもしろいですよね。
「農夫の肩のあいだが突然ふるえだすのです。肩甲骨のあいだが、なにかピクピクする。すると、枝がまわりだすんです。そのとき、いつも農夫は、あたかも顔に水をかけられたかのような声を出しました。」
こうなると占い師のようですよね。不思議に思えますし。

そうそうわたし発の写真について一言。
むかって左側の絵は これは一日の始めを占う じゃなくて知らせる早起き鳥
むかって右側の絵は 夜の山の麓に 村の明かりがともってるところです。
エンデのこの話とむすびつけるには どうかな 

さいならさいなら 


《 2016.08.16 Tue  _  1ぺーじ 》