お義父さん NEKO美術館発
スケッチブックを見ているんですが 夫かたのお父さんの後ろ姿のスケッチです。
義父とわたしの母と 2人の晩年は わたしたち一家といっしょに暮らしました。
義父は人と話をするのが好きでしたね。耳がとおくなっていたので 大きな声を出して話しました。わたしは気まぐれに 義父に昔話をお願いしました。いったんその話になると一方的にでも話してもらえばいいので私は聞き役になりました。
自転車で大阪から他府県まで行商に(メリヤスのシャツなど)行った時の話。
かえりみちで 夕方 きつねにだまされた話
活動写真の時代 映写技師をしてうまくいかなくて 客に大騒ぎされた話
子にもらわれていった先での話
家に出入りしていた親戚の話
よめさんと紡績工場で会って結婚した話
いっぱいあふれるように話を持ってる人でした
義父は息子に短歌や詩をノートにびっしりかいて 詩集にしてもらいました。
義父も母も80代でしたから 言うことを聞いてくれない体を ようやく動かすと
いったところだったかなぁ。でもわたしたち夫婦があの年になったらどうなってることやら 自信がありません。
「お義父さんおかえりなさい」