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ミヒャエル・エンデ 遊びについて

「ものがたりの余白」エンデが最後に話したこと ミヒャエル・エンデ 田村都志夫(聞き手)

遊びに就いて

ー人間というものが、もともとどこかに、愛すべき滑稽味をもっているからでしょうか。ちょっと哲学っぽくなりましたが。

エンデ 哲学でも、挫折の哲学だってあるのですから。
 ヤスパースの哲学。ヤスパースは、生涯、挫折について哲学したのです。もっとも、ヤスパース自身は一度も挫折しなかったのですが。それはまた、ちょっとおかしい響きをあたえますね。でも、ヤスパースはいいことを書きました。ヤスパースの本を2、3冊読んだことがあって、ずいぶんと感銘を受けました。たとえば『悲劇的なことについて』。悲劇的なことの本質について、このヤスパースが書いたものよりもいい本を読んだことがありません。
 挫折について、そして挫折を受け入れることについて....。
 それは作家にとって一番大事なことだと、わたしはそう思っています。それも、苦い顔をして受け入れるのではなく、明るい顔で挫折を受け入れること、それが芸術家にとって
一番大事なことでしょう。なぜなら、芸術とはほとんど挫折だけでできあがっているのですから。

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あーー、時間となりました。「ごはんまだ?」の声が。面白い所なのに。ではいずれまた。

さいならさいなら


《 2016.07.13 Wed  _  1ぺーじ 》