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ゴーギャン

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ゴーギャン コレクション瀧口修造 1991 みすず書房

ゴーギャン

 ポール・ゴーギャンの近代絵画における 位置を考えると、その伝説化されたロマンチックな生涯の比重がはるかに大きく、直接の影響というものが案外薄いといわれている。
これはシャルル・エスティエンヌの最近のゴーギャン論(スキラ版、1953)でもふれていることだが、直接の影響はナビ派のような小さな絵画運動にしか見られないというのである。もちろんゴーギャンの木版画の影響は大きいものだし、ムンクを通して北欧への影響が見られ、ひいてはドイツの表現主義やカンディンスキーの抽象絵画への影響も無視されえない。マティスにも間接にそれが見られるだろう。しかしセザンヌやゴッホのように影響が普遍的でないと感じられるとすれば、それはゴーギャン特有の体臭のようなもの、ことにタヒティへ出かけてからの作品の強烈なローカル・カラー、何よりもヨーロッパにとって異端的な様相が、つねにどこかで一線を画しているのではないかと思われる。したがって絵画上の影響が小さいとはいえないのであって、すくなくともヨーロッパの絵画がゴーギャンの作品の一部にどこかまだよそよそしいものを感じているとすれば、それには解けないゴーギャンの生涯と芸術との大きな問題が依然としてよこたわっていることになる。

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福島繁太郎の「印象派時代」を打っている時に 瀧口修造のこのごーぎゃんのページも打ってみたいと思いました。小学生NEKO美術館 なかなかやるでしょ。
しかし瀧口さんの文章は 私には大学生程の(まだ上かな)差があって 疲れるのです。

でもそれは最初の入り口の時が多く しばらくすると なんか深い所につれていってもらってる気分になります。今日はその入り口なんです。最後まで打てるだろうかと 不安になります。

さいならさいなら
《 2016.05.19 Thu  _  1ぺーじ 》