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ゴーグ

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「印象派時代』福島繁太郎著 光文社昭和18年の続きです。

ゴーグの絵の本質

 ゴーグの画生活は画家を志してから悲劇的な死に至るまで十年間、その中ヌエネン時代に至るまでは修業時代であり、ヌエネンじだいになって画家としての技能を一応は備え、オランダ風の写実主義の逞しい(たくましい)絵画を描いたが、まだ天分を十分に発揮したものではない。パリ時代はフランスの新興(新しく盛んになること)画派たる印象主義を大いに吸収し、その感化により多分に感覚的自然主義の傾向を帯びている。真にゴーグに成りきって天分を十分に発揮したのはアルル時代以後で、その期間わづか二カ月半にすぎない。
 この円熟期のゴーグの芸術を技法上より見れば、筆触を分割して線状のタッチを駆使し、絵の具をパレット上にて混交せず、鮮明にして純粋なる色彩を用いたなど、印象派の技法に負う所が多い。絵の具を混交しない点においては、モネーなどよりもはるかに極端であった。モネーなどは水彩の水のように白色を他の色に混ぜてこれを薄めることに用いたが、ゴーグは白色を他の色に混交することをなさず、チューブから出したばかりの生の色のみを用いた。これは印象派の理念を、モネーたちよりも更に正直に実施したものである。しかし印象派の、画面全体を雰囲気をもって包む構成法はとらなかった。鮮明な色彩のおおむね単一色よりなる背景に、その色彩とは大()なコントラストをなす色彩をもって単純化したる主体が描かれ、その主体は線をもって輪郭がとられている。この画面の構成法は、印象派と全く異なるもので浮世絵版画の影響と思われるが、ダイナミックの感じを与えると同時に、装飾的効果をあげている。

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ゴーグ ゴッホ 昔の本を読んでますと こんなふう名前でも今とはちょっと違っていたりしますね。ゴッホはモネーたちより印象派の理念を更に正直に実施していると書いてあります。
わたしは十代でゴッホに影響を受けたりしている時は モネーとゴッホの絵がどこかでつながっているなどとは(印象派であるということ)考えてもいませんでした。ゴッホの絵には同じ位の長さの線がいろんなところに使われています。ゴッホはこういうことが癖でやってるのだろうと思っていました。ゴッホは忙しく筆を動かす人だとは思っていました。じっとしているのがもどかしくて こうしてう動いていないとがまんができないのだ とね。 しかしゴッホは考えてる以上に 勉強している人なのでした。おそれいります。
さて今回のゴッホの絵<オレンジを持つ子供>の選択はどうでしょう。子供の服の部分にその線があるということで 

さいならさいなら
《 2016.01.27 Wed  _  1ぺーじ 》