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執事

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のりばっぱ(N) 野見山暁治っていう絵描きさんがいらっしゃいます
かかしさん(K)この人の絵はわからないといったら おこられますかねえ
(N) じつは 私もそうなんです
(K)だけど「一本の線」とか「四百字のデッサン」「遠ざかる景色」「絵そらごとノート」などこの人のエッセイ集は魅力がありますね
(N) こうした芸術家には 本人丸ごと面白い人と絵が抜群にいいという人がありませんか?
(K)そうかもしれませんね
(N) 本当は絵だけじゃなく その人も話していくと 面白いってことあるのかもしれませんよ
(K)文章もこの人のようにいいとか。ところでのりばっぱ これはどなたの顔?
(N) うちの執事の顔なんです。紙で出来ています
(K)手をもみ手して「はいかしこまりました」って言いそうな
(N) これけっこう立体的なんです
(K)野見山さんは「美術学校に行きたい」と先生に言うと「石膏デッサンをやらなくちゃ試験には通らん」と言われたとか。
(N) そいで野見山さんはその時どう思ったの?
(K)「好きなように描くのが絵じゃないか。まるっきり見たこともない異人さんの古めかしい像なんか面白くとも何ともない」と思ったんだって
(N) 一気に読み進みたくなりますよね。これは「一本の線」の本にありますね
(K)石膏デッサンって どうしてやらなきゃならないいんでしょうね
(N) やらなかったものにしたら いまごろになって思うんですけど 時間をかけてていねいに辛抱強く絵を描くのって 大事なことかも
(K)イーゼルのまえで立ったまま 石膏にむかって描き続けるのは 腰が痛いんだ
(N) 何日もそんなことやるなんてね。何も考えずもくもくと
(K)何も考えないんですか?
(N) 考えないほうが 修行みたいで すごいんじゃない?
(K)のりばっぱが若い時それやってたら 落ち着きのある人になっていたかも
(N) 後悔するわー
(K)ぎんなんはのどにいい
(N) 「かかしさん」はいい執事さん。明るいし決断力があるし親切
(K)まことにどーも
(N) 野見山さんの本でも読もう
(K)おひるごはんは何にいたしましょう
(N) あ!かえるがないてる。土から出てきました
(K)なきはじめですかね。話があっちゃ飛びこっちゃ飛びするのは 石膏のせいですね
(N) 恥じております
《 2015.04.09 Thu  _  オブジェ 》