2020.09.05
【—–ちょいと、探求モード。②】ま〜きの!こと牧野さん
【—–ちょいと、冬へ。|マフラー&ミトン先行受注販売】(〜9/9(水)22:00)の企画に合わせて……老舗メーカー「DARUMA|ダルマ糸」(横田株式会社)では、このマフラー&ミトンの手作りキットをご用意されるそうです。
12月上旬、「DARUMA STORE」(ダルマ糸の公式HP内、左上アイコンをクリック)にて発売されるそうですよ。詳細はInstagramなどにてチェックしてくださいね。
こちらの写真の方が「DARUMA|ダルマ糸」を製造する老舗メーカー・横田株式会社 企画課の牧野 貴子さん。色白でしてね、静かにボソボソと…そう!まるで中森明菜(説明省略!)のように喋るのが印象的で、落ち着いた雰囲気のとっても素敵な方なんです。「もっと服のハナシ」の記事を書いておりますライターKanaeは、前回でもお伝えした通り今度は牧野さんの魅力に迫ります!
このマスク、見てみて! ダルマ糸さんオリジナルブランド「DARUMA FABRIC」の生地で手作りをされたのだそう。可愛いね〜欲しくなっちゃう。成瀬さんいわく「手作りが大好きな人にとって、牧野さんは憧れの存在」とのことで、atelier naruseのスタッフにもファンがいるんですって。
__横田株式会社 企画課ではどんなお仕事をされているの?
牧野「シーズンごとに、新しい商品の企画をしています。たとえば毛糸ですと、打ち出したいテーマや色、パッケージ、メインビジュアルを決めて、どんなものを作って販促するかなどを考えます。おもにグラフィックデザインを担当しています」
__そもそもatelier naruseとの出会いは?
牧野「初めて成瀬さんを知ったのは、モデルのまゆちゃんと成瀬さんがサスペンダースカートで双子みたいに写っているポストカードを見たのがきっかけですね。それから木テーブルでnaruseのアイテムを買ったりして」
成瀬「ダルマのオンラインでも、よく見たら牧野さんらしき人がうちの服を着てくれているな〜と気づいたりして(笑)」
牧野「ほぼ、naruseの服を着てます(笑)」

牧野さんにとってnaruseとの出会いは2009年の春夏コレクション時、このポストカードがきっかけ
__牧野さんはatelier naruseの服はどんな印象を?
牧野「着ていて優しいと思う。着ていて安心するし、naruseじゃない服を着ると気持ち的にそわそわしちゃうくらい」
成瀬「嬉しい〜」
早川「へぇ〜!」
牧野「落ち着きたいときは、naruseのなにかを身につけているんです。あとは生地が優しいと思ったり、腕の上げ下げがしやすかったり、しゃがみやすかったりして動きやすく。とにかくすごい落ち着くんですよね、って自分で言っといて恐いんですけど(笑)」
成瀬「いやいや、嬉しい」
早川「何人か同じことを言ってくれる方がいて。お守り代わりに着ていますとか。でも僕らからしたら理屈がよくわからないから。具体的な機能性ってこと?」
牧野「機能性もあるし、モノとして着ていて安心する。服って着るものじゃないですか。着ていると服に優しくしてもらっている感じがして。naruseの服を着てもう10年近くになりますね」
成瀬「嬉しい(ニヤニヤ)。Kanaeちゃん、ちゃんと書いてる?」
一同笑

数あるお気に入りのなかで、とくにこれぞというものを選んでほしいと牧野さんにお願いしました。撮影はご本人によるもの。naruse愛がひしひしと伝わります
__どんなきっかけで一緒にお仕事をするようになった?
牧野「横田株式会社が著者の『うれしい手縫い(ダルマ家庭糸の針仕事ノート)』(グラフィック社発行)という本で、手芸をされている方々に取材をしていくという企画があって、そのなかのひとりに成瀬さんを取材させてもらいたいという案が通って、お会いしました」
成瀬「牧野さんとの最初の頃は、客観的にatelier naruseのことを教えてもらえた感じがして。それがすごく新鮮で。さっきの着ていて安心する〜という言葉もそんなふうにお客さんに届いているんやなと気づけたり」
早川「単純に、オタク的にうちらのことを知ってくれていたんよ。初めて取材に来られたときも、あの何年にリリースしたあのアイテムですよね。とか、こういう生地でも出していたよねとかもいえるくらいで」
成瀬「私より知っていて(笑)」
早川「atelier naruse図鑑のように、めっちゃ知ってくれていたんよね」
牧野「ブログもすごく読み込んでいたんですよ」
早川「取材の時に、俺らのことを本当に好いてくれてる!と。それがきっかけで公私混同で仲良くなっていったからさ。それが3、4年前の話やけどあまりそんな気にならないくらい。もっと前から知っている存在な気がして」
成瀬「頻度としてそんなにしょっちゅう会うわけではないけど」
早川「もしかしたら今では文子ちゃんが牧野さんを好きになっているかもしれないくらい」
成瀬「恥ずかしいな〜(デレデレ)」
__さっき仰っていた成瀬さんのブログもよく読んでいたと…
牧野「成瀬さんの言葉は、等身大の言葉で、格好つけたりとかなにかを取り繕っているわけじゃなくて。安心感があって落ち着くなと。もっとキレイにみせようとか、格好良くみせようとかじゃなくて、成瀬さんの言葉で書かれていたり、早川さんの言葉で書かれていたり。そういうのがいいな〜と思って。そういう私生活がみえるデザイナーさんがあまりいないように思って」
__atelier naruseからみて、牧野さんはどんな存在なの?
早川「牧野さんって、自分のことをあまり喋らない方で。ただ、そんなこともできるの?と、掘れば掘るほど色々出てくるのよ」
成瀬「モノづくりに対してのハードルがすごく低いんやと思う。フットワークが軽い」
早川「今回も、今までの仕事もそうやけど、一緒に生地とか作らせてもらったりとかね。そういうことをストレスなく、楽しんでできるってじつは稀有なことで」
成瀬「なんか仕事っぽくないよね。創作意欲が高いということなんかな〜。なんかやっているうちに、おもしろいもん作りたいなとお互いが思える存在」
早川「よく考えたら、ダルマ糸さんは俺らとは比べ物にならないくらい知名度もあるし歴史もあるのに、横田社長にしても、牧野さんにしても、別け隔てなくお付き合いができている感じがして」
牧野「いやいやいやいや…(恐縮中)。わたしとしては、atelier naruseは憧れの存在で…ましてや今このように一緒にお仕事をさせてもらっているのもなんだか狐につままれたような、夢の世界にいるような不思議な気持ちです。今までいろんなお話をさせてもらって、モノづくりを一緒にする上でおふたりの考え方を身近に感じることができています」
牧野さんにとってatelier naruseとは、丁寧に時間をかけて心のあるモノづくりを一緒にやっていきたいと思える存在と仰っておりました。
わたくしね、そばで御三人方のお話をお聞きしていると、モノづくりに対する探究心や可愛いと思う感覚が自然と共有されており、これぞツーカーの仲なんだな〜と、そんな関係でお仕事をできるのはとても素敵だなと羨ましく思いましたよ。
牧野さんのお人柄、atelier naruseへの愛情は伝わりましたか? その証拠に、取材当日の彼女のお洋服は全身atelier naruse。偶然にも、早川さんと白のカットソーがお揃いだったのでありました!
text:Kanae